ジャンル 現代社会と科学

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量子の不思議なミクロの世界

  • 夏講座

二間瀬 敏史(東北大学名誉教授、中央研究院天文及天体物理研究所客員教授)

曜日 水曜日
時間 15:30~17:00
日程 全6回 ・07月16日 ~ 08月27日
(日程詳細)
07/16, 07/23, 07/30, 08/06, 08/20, 08/27
コード 720703
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・ミクロの世界の法則とマクロな世界の法則の違いを理解する。
・ミクロの世界の法則である量子力学が実際の生活にどのように役に立っているのか理解する。
・量子力学がどのように時空の概念を変えるのかを理解する。

講義概要

物質は原子や分子から作られ、それらはさらに小さな原子核と電子からできています。私たちは原子核や電子を「粒子」としてみていますが実は単純な粒子ではありません。それらはある「意味」で2つあるいはそれ以上の場所に同時に存在できるのです。その「意味」をあきらかにするのがミクロの世界を支配する法則である量子力学です。量子力学にしたがって運動する粒子が「量子」です。本講座ではこの不思議なミクロの世界の発見と量子力学の発見の物語、アインシュタインをはじめとする天才物理学者の苦悩、量子力学への抵抗、今後急速な進展が期待される量子コンピュータと近年明らかになりつつある量子力学と時空の関係についてもお話しします。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/16 量子の不思議と量子もつれ 量子がいかに不思議な存在であるかを普通の粒子との比較で説明します。さらに2つの量子の間の「量子もつれ」と呼ばれる関係について、その関係が最初に指摘された経緯とともに説明します。また量子もつれを使った「量子テレポーテーション」についてお話しします。
2 07/23 量子の発見の歴史とアインシュタインとボーアの論争 量子の不思議な性質が発見された経緯と、その量子の振る舞いを支配する法則である量子力学ができあがった歴史を説明します。量子力学が完成する過程で起こったアインシュタインとボーアの論争や二重スリット実験、シュレジンガーの猫緒ばれる思考実験についても触れます。
3 07/30 ベルの不等式とその実験 量子力学が間違っていれば成立するベルの不等式について詳しく説明し、実際にベルの不等式が成り立たないことを示し、量子力学が正しいことを証明した実験を紹介します。
4 08/06 量子力学にまつわる科学スキャンダル 量子力学は私たちの生活のいたるところに関係しています。また人類の未来を変える技術を提供します。その代表として核融合発電と超伝導を取り上げ、そこで起きた研究不正についてお話しします。
5 08/20 量子コンピュータとは 近年、話題になることが多い量子コンピュータについて、その歴史、基本的なメカニズム、そして現状についてお話しします。
6 08/27 量子力学と時空 21世紀に入って時空の概念と量子力学には深い関係があることが分かってきました。その発端であるブラックホールと量子力学の関係について説明します。さらにその発展として量子力学と時空の関係について最新の研究を紹介します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は9月3日(水)を予定しています。
◆本講座は2024年度夏学期の同名講座と内容が一部重複する場合がありますが、新たに刷新された内容となっています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず 「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

二間瀬 敏史
東北大学名誉教授、中央研究院天文及天体物理研究所客員教授
札幌生まれ。Ph.D(英国カーディフ大学)。専門は一般相対性理論、宇宙論。理論的研究が主であるが、すばる望遠鏡による重力レンズの観測なども行っている。著書は教科書『一般相対論の基礎から学ぶ重力レンズと重力波天文学』(日本っ評論社)『相対性理論』(朝倉書店)、一般書『量子テレポーテーションで人間は転送できるか?やさしく読める量子力学』、『宇宙大全 これからわかる謎の謎』(さくら舎)『ブラックホール』(中公新書)など。
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