ジャンル 文学の心

早稲田校

古今和歌集を読む

  • 夏講座

中田 幸司(玉川大学教授)

曜日 土曜日
時間 10:40~12:10
日程 全6回 ・07月05日 ~ 09月06日
(日程詳細)
07/05, 07/12, 07/26, 08/02, 08/23, 09/06
コード 120122
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・古今和歌集を理解するための知恵と知識を身につけましょう。
・日本の伝統的な文化に対する関心を深めましょう。
・和歌の世界観をきっかけに想像力を高める楽しさを知りましょう。

講義概要

春の桜、秋の紅葉―日本の四季を象徴する景はなぜ人々を魅了したのでしょうか。その要因に古今和歌集があるとしたら、今に生き、今を支える知識と教養になるのがこの和歌集です。時は延喜5(905)年、日本文学史上初となる勅撰和歌集は国家の一大事業と考えられるものです。この事業にかかわったひとり紀貫之は「和歌とは何か」に対し応えようとします。―やまとうたは人の心を種としてよろづの言の葉とぞなれりける―全20巻1100首余りには四季や恋あるいは人生の折節における心の揺れが、わずか三十一文字に凝縮されています。日本の豊かな風土の上に醸成された往時の人々の心とことばを丁寧に読み進めていきます。資料は配布します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/05 古今和歌集の世界へ、和歌の父母とともに 十世紀初頭、醍醐天皇の勅命により編纂された、第一勅撰和歌集『古今和歌集』とは、どのような時代背景のもとに、編纂された和歌集であったのか。また、紀貫之による仮名序には何がどのように書かれているのか。紀淑望の真名序も視野に入れ、『古今和歌集』の和歌を具体的に取りあげて、丁寧に進めてまいります。
2 07/12 よみ人知らずの和歌、類型という見方とともに 「よみ人知らず」とは何か、「よみ人知らず」の和歌の特徴はどのような点にあるのか。今日の問題はどこにあるのか、などを示しつつ、代表的な和歌を諸説を紹介しながら解説し、丁寧に読み進めてまいります。
3 07/26 六歌仙の和歌、歌人の評価とともに 『古今和歌集』の仮名序に示された「六歌仙」とは何か、「六歌仙」の和歌の特徴はどのような点にあるのか。今日の問題はどこにあるのか、などを示しつつ、代表的な和歌を諸説を紹介しながら解説し、丁寧に読み進めてまいります。
4 08/02 季節の和歌、景と情とともに 『古今和歌集』の二大テーマである季節(四季)歌と恋歌のうち、春歌・秋歌の代表的な和歌が桜や紅葉といった歌ことばの下、どのような配列と世界観で詠まれているのか、代表的な和歌を紹介しながら解説し、丁寧に読み進めてまいります。
5 08/23 恋の和歌、恋の始発から終焉とともに 『古今和歌集』の二大テーマである季節歌と恋歌のうち、恋歌の代表的な和歌が、どのような歌ことばの下、恋の進捗を基盤とした配列と世界観を代表的な和歌を紹介しながら解説し、丁寧に読み進めてまいります。
6 09/06 雑の和歌、人生の凝縮することともに 『古今和歌集』の二大テーマ以外の部立のうち、雑歌の代表的な和歌を中心に、どのような歌ことばの下、何をテーマとした世界観で詠まれているのか、代表的な和歌を紹介しながら解説し、丁寧に読み進めてまいります。

テキスト

テキスト
小町谷照彦『古今和歌集』(ちくま学芸文庫)(ISBN:978-4480092755)他、全歌の載る文庫本をお手持ちの方は各自ご用意ください。

講師紹介

中田 幸司
玉川大学教授
博士(文学)。ラジオパーソナリティー・早稲田大学非常勤講師等を経て現職。2013年、日本歌謡学会第30回志田延義賞受賞。著書に『平安宮廷文学と歌謡』(笠間書院)、『『古今和歌集巻二十』―注釈と論考―』(共著、新典社)、『学びを深めるヒントシリーズ伊勢物語』・『学びを深めるヒントシリーズ枕草子』(共著、明治書院)、「宇治と和歌―憂鬱な風土の想像から創造へ―」(日本文学風土学会編『「宇治」豊饒の文学風土―成立と展開に迫る決定七稿―』、新典社)他。国会議員政策担当秘書資格をもつ。

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