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ナチスの政権獲得のプロセスとそのユダヤ人政策

  • 春講座

斉藤 寿雄(早稲田大学名誉教授)

曜日 月曜日
時間 13:00~14:30
日程 全4回 ・04月21日 ~ 05月26日
(日程詳細)
04/21, 05/12, 05/19, 05/26
コード 710345
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・ナチスの台頭がなぜ可能になったのかをヴァイマル共和国時代を通して考える。
・ナチスのユダヤ人政策のプロセスとその過激化を検証する。

講義概要

ナチスに関する書籍は、毎年ドイツで数十冊、日本でも十数冊出版されている。これだけ多くの書籍が刊行されるのは、そこに人びとの並々ならぬ関心があるからだ。本講座は、ナチスを生み出したヴァイマル共和国の歴史を俯瞰し、そこからナチスが権力掌握をどのように達成したかをみる。さらにナチスが実践したユダヤ人政策に焦点を当て、ユダヤ人の排除、迫害、虐殺のプロセスをたどる。ナチスは、どのように台頭し、権力を獲得し、最終的に前代未聞の残虐な犯罪を犯すことになったのか。この過程を知ることによって人間のなかにひそむ野蛮性をも認識する。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/21 ヴァイマル共和国の歴史 第一次世界大戦でドイツが敗北してヴァイマル共和国が誕生した。ヴァイマル共和国は「黄金の20年代」といわれるほど文化的には発展したが、政治的にはきわめて不安定だった。その没落の歴史を時系列的にみてゆき、当時世界でもっとも進んだ憲法をもったヴァイマル共和国の内的、外的問題点を探り、ナチスの台頭の背景を検証する。
2 05/12 ナチスの権力掌握 ヴァイマル共和国のなかでどのようにナチスは誕生し、台頭し、最終的に権力を掌握したのか。とくに議会制民主主義が内部崩壊する1930年からナチス政権が生まれる1933年1月までの状況を詳しく眺め、その過程をたどることによってナチスが台頭した要因を考察する。
3 05/19 ナチスのユダヤ人政策 ナチスが権力を掌握したあと、着々とユダヤ人の排除、迫害、ついには虐殺へとユダヤ人政策が過激化された。具体的にナチスのユダヤ人政策をみてゆきながら、なぜこれほどまでにユダヤ人政策は過激化したのかを探る。そしてそのプロセスをみることによって政権指導部だけでなく、一般市民もその過激化に加担していった実態を検証する。
4 05/26 ゲットー、強制収容所、絶滅収容所、行動部隊 ナチスは、1939年9月1日にポーランドを急襲し、第二次世界大戦を引き起こした。その後征服したポーランドにゲットーを建設し、ポーランド系ユダヤ人をそのなかに隔離した。ゲットーはその間に建設された強制収容所や絶滅収容所の中継地点だったが、そこだけで50万人のユダヤ人が亡くなっている。さらに組織的に政敵やユダヤ人等の異民族を強制収容所に拘留し、その労働力を搾取した。またただ殺すためだけに絶滅収容所を建設し、推定570万人のユダヤ人を虐殺した。その実態をあばき、ナチスの野蛮性と残虐性を知るとともに、それがわれわれ普通の人間にも潜む特性であることを認識する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本講座は2024年度秋学期に早稲田校で開講された同名講座と一部重複する場合がありますが、新たな知見を盛り込んでいます。
◆休講が発生した場合の補講日は5月26日(月)を予定しています。
◆Zoom ミーティングを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」
をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インタ
ーネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動
画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

備考

※4月28日(月)は講師都合により休講となりました。補講は5月26日(月)に実施いたします。

講師紹介

斉藤 寿雄
早稲田大学名誉教授
早稲田大学名誉教授。1992年早稲田大学政治経済学部嘱任。専門分野は20世紀のドイツ詩。著書に『ペーター・フーヘルの世界―その人生と作品』、訳書に『アードルフ・ヒトラー―ある独裁者の伝記』『ナチスからの回心』『ナチス第三帝国を知るための101の質問』『反ユダヤ主義とは何か』『アードルフ・ヒトラー 独裁者の人生行路』ほか。
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