ジャンル 芸術の世界

中野校

伝統芸能と日本美術のものがたり―名画で楽しむ歌舞伎と能、日本のこころ

  • 春講座

児玉 絵里子(京都芸術大学専任講師)

曜日 土曜日
時間 13:10~16:35 ※途中休憩をはさみます。
日程 全2回 ・04月05日 ~ 04月26日
(日程詳細)
04/05, 04/26
コード 310400
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

◆日本文化に対する総合的理解を深める。
◆絵画と芸能のかかわりを、近年発見された新たな歴史的事例を通して理解する。
◆江戸時代の風俗画や屏風絵を通して、忘れられた当時の文化人の楽しみ方を知る。

講義概要

日本文化の奥深い魅力とその心を、江戸時代の風俗画や遊楽図、舞踊図屏風など、日本人であれば誰もが知っておきたい日本の名画を通して学びます。京都発祥の歌舞妓(阿国)や関連する京都や滋賀などの名所旧跡もご紹介しつつ、「絵の奥に見えるものがたり」を最新の研究成果をもとに解き明かします。江戸時代の文化人はいかに絵画と芸能を楽しんだのか。本講座で日本美術や伝統芸能の基礎的知識も学ぶことができます。講義では重要文化財や重要美術品の画像、講師撮影の風景写真、芸能の動画を映します。忘れられた日本の「絵解きの方法」を知ることは、教養として日々の豊かな暮らしにつながるだけでなく、ビジネスシーンにも役立つはずです。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/05 江戸時代の名画「舞踊図屏風」と歌舞妓、琉球王国 1⃣日本の風俗画や遊楽図の歴史をおさえつつ、江戸時代初期、爆発的に人気を博した「舞踊図」(軸装・屏風絵)を学びます。画に封印された華麗な芸能の様相を解き明かし、華やかな芸能と美術が織りなす世界を楽しみましょう。2⃣徳川家康が江戸幕府を開幕した6年後、薩摩藩(島津氏)は琉球王国に侵攻します。国王 尚寧王は江戸で徳川家康と将軍秀忠に謁見を強いられ、以降、琉球と大和の文化的交流が本格化されます。名画に残された往時の記憶を学びます。
2 04/26 歌舞伎舞踊「藤娘」と大津絵、桃山百双「誰が袖図屏風」と能 1⃣人気の演目、歌舞伎舞踊「藤娘」に込められた歴史的系譜を、東海道筋の大津周辺で描かれた大津絵と併せて学びます。琵琶湖を望む近江八景、紫式部ゆかりの石山寺など関連する豊かな日本文化を当時の絵画・芸能から覗き見てみましょう。2⃣桃山百双という魅力的な名称で呼ばれる一群の屏風絵に「誰が袖図(たがそでず)屏風」があります。名の由来は、『古今和歌集』所収の「色よりも 香(か)こそあはれと 思ほゆれ 誰(た)が袖ふれし 宿の梅ぞも」。日本美術と和歌や物語との関係をふまえつつ、美しい屏風絵に込められた能の物語を読み解きます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は、4月26日(土)を予定しています。
◆3/8(土) 11:30より本講座の無料体験講座を早稲田校で実施します。
◆無料体験講座お申し込みはこちらから。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/65501/

備考

※講師都合により、4月12日(土)は休講になりました。補講は4月26日(土)に行います。

講師紹介

児玉 絵里子
京都芸術大学専任講師
博士(文学、 早稲田大学 )。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。幼少期から琉球王国最後の国王尚泰王ご令孫 根岸(尚)常子氏の知遇を得る。単著に『伝統芸能と民俗芸能のイコノグラフィー〈図像学〉』錦正社・2024年、『初期歌舞伎・琉球宮廷舞踊の系譜考―三葉葵紋、枝垂れ桜、藤の花―』錦正社・2022年、『琉球紅型』ADP・初版 2012年・重版2023年、『図説 琉球の染めと織り』河出書房新社ふくろうの本・2005年ほか。第10回木村重信民族藝術学会賞受賞。

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