ジャンル 人間の探求

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哲学入門 トマス・アクィナス『神学大全』を読む

  • 春講座

山本 芳久(東京大学教授)

曜日 月曜日
時間 10:30~12:00
日程 全9回 ・04月14日 ~ 06月16日
(日程詳細)
04/14, 04/21, 04/28, 05/12, 05/19, 05/26, 06/02, 06/09, 06/16
コード 710536
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 26,730
ビジター価格 受講料 ¥ 30,739

目標

・哲学の古典を読解する力を身につける。
・キリスト教神学の基本を学ぶ。
・トマス・アクィナスの思想についての理解を深める。
・人類の古典中の古典に触れる醍醐味を味わう。

講義概要

2025年はトマス・アクィナス生誕800周年にあたります。二千年に及ぶキリスト教の歴史の中で最も偉大な神学者・哲学者の一人であるトマスの思想について、この機会に詳しく解説します。具体的には、トマスの主著である『神学大全』の中でも最も広く読まれてきた「人間論」の中から、重要な箇所を厳選し読み進めていきます。基礎から丁寧にご説明しますので、予備知識は全く必要ありません。『神学大全』の日本語訳テキストはデータで配付します。『神学大全』を丁寧に講読することは、西洋哲学とキリスト教について理解を深めていくための一番の近道となりますので、西洋思想に触れてみる機会を探している方のご参加をお待ちしています。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/14 トマス・アクィナスとその時代 13世紀という時代に位置づけながらトマス・アクィナスの生涯を丁寧にたどりつつ、『神学大全』を読む現代的意義について考察していきます。
2 04/21 人生の究極目的(幸福)について(その1) トマス・アクィナスの人間論は、「人生の究極目的」についての考察から始まります。「人生の究極目的」とされる「幸福」は、私達一人ひとりにとってかけがえのない意味を持つものと言って間違いないでしょうか。トマス・アクィナスのテクストを手がかりにしながら、「幸福」について深く考察していきたいと思います。
3 04/28 人生の究極目的(幸福)について(その2) 前回に引き続き、「人生の究極目的(幸福)」について深く考察していきます。
4 05/12 人生の究極目的(幸福)について(その3) 「人生の究極目的(幸福)」についてまとめの考察を行ないます。
5 05/19 意志について 「意志」を有しているということは、人間を他の諸動物から区別する大きな特徴です。意志とは何かということを軸にしながら、人間存在の本質について考察していきます。
6 05/26 行為の善悪について 人間の行為の善悪は、どのようにして判断することができるのでしょうか。何が善悪の基準になるのでしょうか。倫理学の根本問題について深く考察していきます。
7 06/02 感情について (その1)――感情の分類について トマス・アクィナスは、人間の感情に関する史上最大の体系的な理論家の一人です。鮮やかな仕方でもろもろの感情を区別し分類しています。まずは、トマスがどのような仕方で感情を分類しているのか、詳しく見ていきたいと思います。
8 06/09 感情について (その2)――「愛」と「憎しみ」について トマスは、すべての感情の根底には「愛」という感情があると考えます。最重要の感情である「愛」と、それに対立する「憎しみ」という感情について深く考察していきます。
9 06/16 感情について (その3)――「喜び」と「悲しみ」について 「喜び」と「悲しみ」という日々私達が直面している感情は、どのようなものでしょうか。そして、「悲しみ」に直面したとき、どのような仕方でその「悲しみ」を癒やしていくことができるのでしょうか。このような問題について探求を進めながら、今期の講座の締めくくりとなる考察を行なっていきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は6月16日(月)を予定しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

備考

※講師都合により4/7は休講になりました。補講は6/16に行います。

講師紹介

山本 芳久
東京大学教授
1973年生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専攻は哲学・倫理学・キリスト教学。博士(文学)(東京大学)。著書に『キリスト教の核心をよむ』(NHK出版、2021年)、『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波新書、2017年、サントリー学芸賞受賞)、『危機の神学』(文春新書、2021年、若松英輔との共著)等。

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