ジャンル 現代社会と科学
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ここまでわかった生物進化のメカニズム 基礎から学ぶ進化のしくみ
河田 雅圭（東北大学教授）
| 曜日 | 金曜日 |
|---|---|
| 時間 | 15:30～17:00 |
| 日程 |
全8回
・04月18日 ～
06月13日 (日程詳細) 04/18, 04/25, 05/09, 05/16, 05/23, 05/30, 06/06, 06/13 |
| コード | 710767 |
| 定員 | 30名 |
| 単位数 | 1 |
| 会員価格 | 受講料 ¥ 23,760 |
| ビジター価格 | 受講料 ¥ 27,324 |
講義概要
私たちの身近な生活にも進化は関係しているが、進化の概念は誤解されていることが多い。進化のメカニズムは複雑で、「進化はランダムに起こる突然変異と自然選択(遺伝的浮動)によって生じる」というように、シンプルに理解することはできない。そのような複雑な進化の仕組みを、最新の知見を紹介しながら、できるだけわかりやすく解説する。『ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか』(光文社新書)の内容だけでなく、性選択(メスはなぜ雄を選ぶように進化したのか)、ヒトの進化(ホモ・サピエンスは独自の認知機能をいかに進化させてきたのか)という題材もとりあげる。
各回の講義予定
| 回 | 日程 | 講座内容 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 04/18 | 進化とはなにか | 進化の概念を正しく把握することで、進化の現象の理解が深まる。進化の概念と実例を示しながら、進化の現象について考える。さらに、進化の原動力となる変異と多様性、進化の理解に欠かせない遺伝とゲノムについて学ぶ。 |
| 2 | 04/25 | 進化のメカニズム:中立な進化と有害な進化 | 進化のほとんどは、ランダムな要因によって生じる。このようなランダムな要因による進化は、生存の向上や低下に関係のない中立な性質の進化や、病気を引き起こすような有害な性質の進化をもたらす。そのような進化メカニズムについて解説。 |
| 3 | 05/09 | 進化のメカニズム:自然選択による適応進化 | 自然選択はどのように起こるのか。現在では、どのような突然変異がいつ生じ、遺伝子(ゲノム配列)がどのように変化し、生物の性質が自然選択によってどのように進化したのかが、詳細に示された実例が多数ある。そのような実例をもとに自然選択のメカニズムについて解説。 |
| 4 | 05/16 | 種にとって有利な性質や遺伝子にとって有利な性質は進化するのか | 一般には、「種の保存のために進化した」あるいは「利己的な遺伝子が生物を進化させる」というふうに進化を理解している人が少なくない。このような理解がなぜ誤りなのかを解説する。 |
| 5 | 05/23 | 性選択:なぜメスは派手なオスを選ぶのか | なぜオスとメスという性が進化したのか。多くの生物で、生存には不利なオスの性質(たとえば派手な色や長い羽)を選ぶというメスの配偶者選好性が進化したのか。性の進化に関わる問題は、実は複雑である。現在までに解明されていることを解説する |
| 6 | 05/30 | 種はいかにして生じるのか。 | 種とはなにか。また、進化における種形成(種分化)とはなにか。また、種分化はどのように生じるのかについて解説する。 |
| 7 | 06/06 | 大進化:大きな違いをもたらすような進化はどのように生じるのか | 体の基本的構造を変化させるような大きな進化、これまでにはなかった新たな性質(新規性質)の進化、連続的ではなく不連続な跳躍進化は、どのようにして生じるのかについて解説する。 |
| 8 | 06/13 | ホモ・サピエンスの進化:ヒトの認知能力はどのように進化したのか | ヒト(ホモ・サピエンス)は、チンパンジーとの共通祖先からどのように進化してきたのか。また、他の動物にみられない、ヒト独自の認知能力とは何か、そして、そのような独自の認知能力はどのように進化したのかについて考察する。 |
ご受講に際して（持物、注意事項）
◆休講が発生した場合の補講は、6月20日(金)を予定しております。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆本講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)
講師紹介
- 河田 雅圭
- 東北大学教授
- 東北大学で、主に動物からヒトを含めた生物についての進化メカニズムの研究を行ってきた。日本進化学会賞・日本生態学会賞など受賞。2024年から日本進化学会会長。現在、進化についての基本的な概念や理論と最新の進化研究についての一般への普及に努めている。『ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか:進化の仕組みを基礎から学ぶ』(光文社)、『はじめての進化論』(講談社現代新書)など。
