ジャンル 芸術の世界
中野校
仏像の見方―仏像のリアリティを考える
佐々木 康之(慶應義塾大学准教授)

曜日 | 金曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全5回
・04月25日 ~
06月20日 (日程詳細) 04/25, 05/09, 05/23, 06/06, 06/20 |
コード | 310406 |
定員 | 24名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・仏像の魅力について多角的に理解する。
・様々な価値観や美意識を学ぶ。
講義概要
魅力ある仏像とは何か、なぜ心惹かれるのか。本講では、こうした疑問について具体例とともに様々な研究視点から考察していきます。美術作品には「リアリティ」の有無が重要となりますが、仏像のリアリティとは何でしょう。仏像が優れた造形作品であり、祈りの対象でもあることを思うと、造形面とともに信仰面も問題になります。これらを念頭に、様式の変遷、素材・技法を含めた造形上の諸問題に加え、彫像がいかにして祈りの対象として機能するようになるのか、当時の美意識とも絡めながら考えていきます。仏像の初学者向けになるべく平易な言葉を用いますが、内容はそのまま日本彫刻史全体の問題を考える際の基礎となるよう意図するものです。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/25 | 仏像の様式と表現 | 様式とは何かを解説しながら、具体的な作例を通して、地域様式、時代様式、個人様式などの違いや、その表現と美意識との関係について考えます。 |
2 | 05/09 | 仏像と経典 | 何が表されているか、ということは宗教芸術とって重要ですが、それと深く関わるのが経典(テキスト)です。造形とテキストの関係について普賢菩薩などを例に見ていきます。 |
3 | 05/23 | 仏像の素材・技法 | 仏像制作に用いられる素材や技法について、経典の内容や信仰面と合わせて考察していきます。 |
4 | 06/06 | 仏像の納入品と荘厳 | 仏像の納入品や荘厳方法について、技法の展開や宗教的な文脈を絡めながら読み解いていきます。 |
5 | 06/20 | 仏像の魅力と「リアリティ」 | これまでの内容を総合しながら、名品とされる『神護寺薬師如来立像』、『平等院阿弥陀如来坐像』、運慶作の諸像などを例に、魅力ある仏像について考えていきます。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆3/7(金) 11:30より本講座の無料体験講座を早稲田校で実施します。
◆無料体験講座お申し込みはこちらから。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/65499/
講師紹介
- 佐々木 康之
- 慶應義塾大学准教授
- 山形県生。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。サントリー美術館主任学芸員を経て現職。同館では「天上の舞 飛天の美」「水 神秘のかたち」「高野山の名宝」「神の宝の玉手箱」「京都・醍醐寺 真言密教の宇宙」など仏教美術、漆工の展覧会を担当。論文は「平等院鳳凰堂彫刻群の構想」(『美術史』169)、「法隆寺蔵厨子入善女龍王龍像について」(『哲学』148)など。専門は仏教美術、彫刻史。