ジャンル 芸術の世界
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J-POPとK-POP―日韓ポピュラー音楽史
金 成玟(北海道大学教授)

曜日 | 水曜日 |
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時間 | 15:30~17:00 |
日程 |
全10回
・04月02日 ~
06月11日 (日程詳細) 04/02, 04/09, 04/16, 04/23, 05/07, 05/14, 05/21, 05/28, 06/04, 06/11 |
コード | 710437 |
定員 | 30名 |
単位数 | 2 |
会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
講義概要
本講座は、1965年日韓国交正常化以降のポピュラー音楽をめぐる日本と韓国の融合と相互作用の歴史について考えることを目的とします。各講義では、『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』(慶應義塾大学出版会)の内容に基づき、各時代の主な音楽を聴きながら、アメリカ、東アジア、グローバルといった多様な次元と文脈と絡んできた「日韓」の音楽・産業・社会がもつ重層性や、その中での自己・相互認識のあり方を発見・理解していくことを目指します。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/02 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第1章。日韓国交正常化がなされた1960年代から日本が世界第2位の音楽大国になった70年代を経て、韓国が民主化、自由化、国際化に向かう80年代までを扱う第Ⅰ部「歌謡曲の時代」の第1回目講義。日韓の「ポストコロニアル」はポピュラー音楽を通じてどのように発現されたのか、という問いについて考えます。第Ⅰ部の主な音楽(家):李美子、演歌とトロット、坂本九、日本語ロックと韓国語ロック、李成愛、吉屋潤、日本のニューミュージックとアイドル歌謡、チョー・ヨンピルなど。 | |
2 | 04/09 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第2章。第Ⅰ部「歌謡曲の時代」の第2回目講義。音楽大国として台頭した日本と、高度成長とともに形成した韓国歌謡はどのように出会ったのか、という問いについて考えます。 | |
3 | 04/16 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第3章。第Ⅰ部「歌謡曲の時代」の第3回目講義。韓国で日本の歌が禁止されるなか、韓国の歌は日本の音楽市場でどのように消費されたのか 、という問いについて考えます。 | |
4 | 04/23 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第4章。日本の音楽市場が「歌謡曲」から「J‐POP」を中心としたシステムに転換した1980年代末から、日韓の音楽的差異が顕著になっていった90年代を経て、「韓流」ブームとともにK‐POPが誕生した2000年代前半までを対象とする第Ⅱ部「J‐POPの時代」の第1回目講義。「J‐POP一極化」となった日本の音楽産業と新たに台頭した東アジアのポップは、ポスト冷戦の時代のなかでどのような関係を築いたのか、という問いについて考えます。第Ⅱ部の主な音楽(家):桂銀淑、ヤン・スギョン、ソテジワアイドゥル、カン・スジ、S.O.S、T‐SQUARE、カシオペア、X JAPAN、坂本龍一、パク・ジョンウン、リーチェ(イ・サンウン)、李博士、H.O.T.を含むK‐POPアイドル第一世代、BoAなど。 | |
5 | 05/07 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第5章。第Ⅱ部「J‐POPの時代」の第2回目講義。J‐POPをめぐる韓国の若者の欲望は、1998年の「日本大衆文化開放」にどのように作用したのか、という問いについて考えます。 | |
6 | 05/14 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第6章。第Ⅱ部「J‐POPの時代」の第3回目講義。K‐POPが生まれる過程で日本の音楽市場はどのような役割を果たしたのか、という問いについて考えます。 | |
7 | 05/21 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第7章。韓国において「J‐POP解禁」がなされた2000年代から、日本のK‐POPブームがグローバルな文脈で加速した2010年代を経て、日韓の相互作用・融合がより活発化した2020年前後までをたどる第Ⅲ部「K‐POPの時代」の第1回目講義。2004年の「J‐POP解禁」が韓国の音楽産業・文化にどのような影響を及ぼしたのか、という問いについて考えます。第Ⅲ部の主な音楽(家):CHAGE and ASKA、TUBE、安室奈美恵、嵐、渋谷系、KARA、少女時代、TWICE、シティポップ、BTS、imase、XGなど。 | |
8 | 05/28 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第8章。第Ⅲ部「K‐POPの時代」の第2回目講義。K‐POPのグローバル化を通じて音楽をめぐる日韓関係はどのように再構築されたのか、という問いについて考えます。 | |
9 | 06/04 | 『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』第9章。第Ⅲ部「K‐POPの時代」の第3回目講義。アメリカにおける「BTS現象」は日韓のグローバル化の意味と方向性をどのように変えたのか、という問いについて考えます。 | |
10 | 06/11 | 講義全体を総括しながら、現在進行的な日韓のポピュラー音楽史について考えます。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講日は6月18日(水)を予定しております。
◆参考図書として、『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』(金成玟著、慶應義塾大学出版会、ISBN:978-4766429350)をお読みいただくとより理解が深まります。(購入は必須ではありません)
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
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講師紹介
- 金 成玟
- 北海道大学教授
- 韓国ソウル生まれ。博士(学際情報学、東京大学)。専門はメディア文化研究、音楽社会学、日韓関係史。著書に、『日韓ポピュラー音楽史:歌謡曲からK-POPの時代まで』(金成玟著、慶應義塾大学出版会、2024)『Postwar South Korea and Japanese Popular Culture』(Trans Pacific Press、2023年)、『K-POP――新感覚のメディア』(岩波新書、2018年)、『戦後韓国と日本文化――「倭色」禁止から「韓流」まで』(岩波現代全書、2014年)など。