ジャンル 日本の歴史と文化
中野校
青銅器が変えた弥生社会 交易ネットワークから浮かび上がる弥生人の活動
中村 大介(埼玉大学教授)
曜日 | 金曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全2回
・06月06日 ~
06月13日 (日程詳細) 06/06, 06/13 |
コード | 310201 |
定員 | 36名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 5,940 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 6,831 |
目標
・最新の考古学の成果から弥生時代の重要性を学ぶ
・考古学の多角的な研究の見方を学ぶ
・東アジア世界に編入されていった日本列島の歴史に関する理解を深める
講義概要
弥生時代は、次の古墳時代と比較すると目立たないという印象がある。しかし、本格的な農耕社会の形成、金属器の利用、階層化社会の出現というように、日本列島の歴史のなかでも重要な社会変化が連続しておこった変革の時代であった。本講義では、そのなかでも、東アジア世界と恒常的につながる結果をもたらした青銅器の導入と、その交易ネットワークを中心に、日本列島の内外から弥生時代をとらえなおすことを目的とする。特に、交易ネットワークが成長したことによって、朝鮮半島や日本列島の地域社会が、漢王朝の動向とも無関係ではいられなくなったことを考古資料から説明してみたい。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 06/06 | 青銅器の導入と海外拠点の出現 | 北部九州において多数の青銅器をもつ首長墓群が形成される様相を示しつつ、朝鮮半島南部に青銅器や鉄器を入手するための交易拠点が出来上がっていったことを説明する。加えて、「奴国」や「伊都国」が台頭していった背景を青銅器の獲得と生産の視点から見直す。 |
2 | 06/13 | 東アジアの動乱と弥生社会 | 日本列島や朝鮮半島で青銅器の原料を中心とした交易ネットワークが形成されたことに注目しつつ、当時の漢王朝の歴史的動向との関連について説明する。そして、紀元前108年に楽浪郡が形成されたことによる日本列島の役割の変化についても考古学的な事例から新しい見方を示す。 |
講師紹介
- 中村 大介
- 埼玉大学教授
- 【主要学歴・職歴】
2007年 大阪大学大学院 博士(文学),
2007年〜 高麗大学校考古環境研究所 訪問教授,
2010年〜 明治大学古代学研究所 研究員,
2011年〜 埼玉大学教養学部 准教授,
2023年〜 埼玉大学人文社会科学研究科 教授,
【著作】
2012年『弥生時代形成と東アジア社会』塙書房,
2022年『Kilns in East and North Asia』BAR(共同編者),
2024年『青銅器が変えた弥生社会』吉川弘文館,
【その他】
2017年 ドイツ考古学研究所ユーラシア支部 訪問研究者(1年間),
2024年 復旦大学文物与博物館学系 訪問研究者(半年間)