ジャンル 人間の探求
中野校
道教における招魂儀礼
浅野 春二(國學院大學教授)

曜日 | 月曜日 |
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時間 | 13:10~14:40 |
日程 |
全3回
・05月12日 ~
05月26日 (日程詳細) 05/12, 05/19, 05/26 |
コード | 310519 |
定員 | 24名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 8,910 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 10,246 |
目標
・道教の儀礼に親しむ。
・漢文資料を通して招魂儀礼を学ぶ。
・霊魂観と招魂の仕組みを知る。
講義概要
今回の講義では、「招魂」儀礼を取り上げたいと思います。「道教」は漢民族の中で生まれた宗教です。深遠な「道」の思想、不老不死の「仙人」へのあこがれ、中国古代の「巫術」が、一つになって形成されてきました。「招魂」儀礼一つを取り上げても、そこにさまざまな要素がかかわっています。「招魂」は一般的に、病気治しや死者供養の儀礼として行われますが、道教では、仙人になるための修行においても用いられています。そうした儀礼にかかわる霊魂観も含めてお話ししていきたいと思います。なお、道教の文献では「召魂」と記すことが多いので、講義の中では適宜「召魂」という表記も用いていきます。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 05/12 | 道教と招魂儀礼 | 「道教」「儀礼」「招魂」についての概略を解説します。 (なお、第1回から第3回まで、適宜漢文資料を用います。) |
2 | 05/19 | 霊魂観と仙人修行としての招魂 | 「三魂七魄」説と仙人修行において「魂」「魄」のコントロールが重要であったことを学びます。 |
3 | 05/26 | 死者供養の儀礼における招魂 | 道教においては亡魂は天尊(「道」の化身である神)の力で救済されます。その天尊のところまで亡魂を導く強力な招魂術について学びます。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講は、6月2日(月)を予定しております。
講師紹介
- 浅野 春二
- 國學院大學教授
- 専門は道教儀礼。台湾その他のフィールドワークと儀礼文献によって研究をすすめている。主な業績に「天に昇るための切符―道教の死者救済儀礼における「昇天券」をめぐって―」(田中文雄編『冥府考―死者の世界―』ノンブル社2023年)、「中国における霊魂の儀礼文化―魂魄・五臓の神・三魂七魄と招魂儀礼―」(『儀礼文化学会紀要』第9・10号2022年)、「「招兵」における五穀兵・家先兵・元宵神―中国湖南省藍山県のヤオ族(過山瑶)の事例から―」(廣田律子編『ミエン・ヤオの言語と儀礼』大学教育出版2016年)、『台湾における道教儀礼の研究』(笠間書院2005年)、『飛翔天界 道士の技法』シリーズ道教の世界4(春秋社2003)がある。