ジャンル 世界を知る

オンライン

社会人のための必修教養講座 世界史を旅する 中世史編

  • 春講座

津野田 興一(都立立川高等学校教諭)

曜日 木曜日
時間 19:00~20:30
日程 全5回 ・04月10日 ~ 06月05日
(日程詳細)
04/10, 04/24, 05/08, 05/22, 06/05
コード 710308
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・中世の中国やイスラーム世界の特徴をつかむことで、世界の歴史に対する理解を深める。
・代表的人物の紹介や、歴史史料および画像の読み解きから時代の因果関係を理解する。
・政治や経済だけでなく文化などソフトな側面にも注目する。
・最新の歴史学の成果を踏まえる。

講義概要

①魏晋南北朝から隋唐にいたる歴史の展開、②弱体な王朝というイメージのある宋が実は経済的に大発展していたという事実、③大モンゴル国の世界戦略と日本や朝鮮との関係、④イスラームの誕生からアッバース朝に至る展開、そして⑤トルコ人の活躍とアフリカにおけるイスラーム世界の発展について、それぞれ考察します。その際、最新の歴史学研究の成果をもとに、代表的な人物の事績を紹介しながら分かりやすく解説します。歴史史料や画像の読み解きなどにも挑戦してみましょう。予習などは特に必要ありません。高校時代の世界史を忘れてしまった人でも大丈夫。現代世界に対する問題意識を持ちながら、いっしょに世界史を旅してみましょう。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/10 遊牧民の王朝が中国とユーラシア東部を動かした!? 魏晋南北朝〜隋唐 漢による400年間の大統一が崩壊したのち、中国は魏晋南北朝の大分裂時代に入ります。やがて北方遊牧民である鮮卑が北魏を建国し、その系譜は隋唐へと継承されました。今回の講座では、魏・蜀・呉の三国時代から北魏建国に至る歴史の展開と、北朝で生まれた社会制度および、南朝で発展した経済力を隋がどのように統合したのかについて考えてみましょう。さらに、それが唐にどのように継承されたのかに注目しながら、唐の最盛期に至る歴史をユーラシア東部全体に目を向けながらまとめてみようと思います。なお、この時代を代表する人物として、曹操、孝文帝、楊堅、煬帝、厩戸王、李淵、李世民を主に取り上げることにします。
2 04/24 開封と臨安における中国史上空前の繁栄は「最弱の王朝」時代に実現した!? 宋 安史の乱以後の時代を唐の後半期といいますが、この頃より「唐宋変革」と呼ばれる中国社会の大きな変化が始まります。その後、五代十国時代の戦乱期を経て、宋による再統一がなされますが、従来の中国とは全く異なる王朝となりました。北方の契丹や西方のタングートとの抗争と協調、そして皇帝への権力集中は空前のレベルとなりました。以後1000年におよぶ中国諸王朝の基本原則がすべて出そろったといって良いでしょう。そして、長江下流域である江南の開発と発展により、北宋の都である開封、南宋の臨時首都である臨安は、中国史上空前の繁栄をみせるのでした。この時代を代表する人物として、玄宗と楊貴妃、安禄山、趙匡胤、王安石、徽宗、そして岳飛と秦檜を主に取り上げる予定です。
3 05/08 チンギス=カンが生み出した巨大帝国はクビライによって完成された 大モンゴル国 分裂状態にあったユーラシア世界をチンギス=カンが大統一できたのはなぜなのでしょうか? 巨大帝国をその後も維持し続けることができた理由は何なのでしょうか? そしてクビライは大モンゴル国をどのように作り替えたのでしょうか? 歴代カアンを取り上げながら、世界史上最大の帝国となった大モンゴル国の政治・軍事・経済・社会について考えてゆきたいと思います。その際、ロシア、イラン、中央ユーラシア、朝鮮、日本との関わりにも目配りしながら、歴史的意義をまとめてみましょう。この時代を代表する人物として、チンギス=カン、オゴデイ、モンケ、クビライ、バトゥ、フレグ、パスパを主に取り上げる予定です。
4 05/22 イスラーム世界の成立と発展 ムハンマド〜アッバース朝 現代世界で大きな影響をおよぼすイスラームという宗教は、どのようにして誕生したのでしょうか。成立の背景と特徴について考えてゆきたいと思います。その際、ムハンマドの生涯をたどることで、神と人間との関係性を知ることができるでしょう。また、ムハンマド亡き後の「危機」を、信者たちがどのようにして乗り切ろうとしたのかを知ることで、現在にまでつながるイスラーム世界の特徴がみえてくることと思います。また、イスラーム世界とアラブ世界の拡大が不可分のものであったことの意味を、歴史的に考えてみましょう。最後に世界の中心となったバグダードの先進性を確認することで、イスラームが完全に定着したことを知ることができるでしょう。この時代を代表する人物として、ムハンマド、アリー、ムアーウィヤ、ハールーン=アッラシードを主に取り上げる予定です。
5 06/05 イスラーム世界にトルコ人が参入した! セルジューク朝〜アフリカ地域 モンゴル高原を中心に遊牧生活をおくっていたトルコ人は、中央ユーラシアにおいてマムルークとしてバグダードに供給されます。さらにイスラーム化したトルコ人の中からセルジューク朝が誕生し、中東世界を大統一します。さらにトルコ人はインドに侵入して諸王朝を建設しただけでなく、エジプトにおいてもマムルーク朝を建てました。また別の一派はバルカン半島にまで進出して、ヨーロッパのイスラーム化を進めたのでした。いっぽう、アフリカ大陸の東岸にはスワヒリ語を話す人々が交易活動をおこない、サハラ砂漠を縦断する国際交易に携わる人々も生まれます。ユーラシア大陸、ヨーロッパ大陸、アフリカ大陸に視野を広げて、イスラーム世界がどのように拡大したのかについて考えてゆきたいと思います。この時代を代表する人物として、トゥグリル=ベク、アイバク、バイバルス、マンサ=ムーサを主に取り上げる予定です。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆3/14(金)19:00より本講座の無料体験講座を実施します。
◆無料体験講座お申込みはこちらから。https://www1.ex-waseda.jp/online/ 「無料体験講座」をクリックし、「絞り込み」をクリックしてください。

◆高校時代に使用した教科書や参考書などがあればご用意ください(無くてもまったく大丈夫です)。
◆世界の歴史に対する知的好奇心や興味関心を持って参加してくださるようお願いします。
◆休講が発生した場合の補講は、6月12日(木)を予定しております。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」
をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)

備考

無料体験会での本講座の様子を公開しました。5分程度の動画です。
再生すると音が出ます。視聴の際はご注意ください。

講師紹介

津野田 興一
都立立川高等学校教諭
東京都生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科史学専攻修了。都立高校で世界史教育を担当。著書に『世界史読書案内』(岩波ジュニア新書)、『やりなおし高校世界史 考えるための入試問題8問』(ちくま新書)、『わかる・身につく 歴史学の学び方』(大月書店、共編著)、『「なぜ!?」からはじめる世界史』(山川出版社)、『大人の学参 まるわかり世界史』『大人の学参 まるわかり近現代史』(文春新書)のほか、高校世界史・歴史総合教科書、世界史参考書多数。
  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店