ジャンル 人間の探求

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普通という異常―健常発達という病 ポストモダンとADHD

  • 春講座

兼本 浩祐(精神科医、愛知医科大学名誉教授)

曜日 月曜日
時間 10:30~12:00
日程 全2回 ・05月26日 ~ 06月02日
(日程詳細)
05/26, 06/02
コード 710562
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 5,940
ビジター価格 受講料 ¥ 6,831

目標

・発達障害が「病気」ということの意味を考える
・定型発達性が過ぎると病的になることを示す
・ADHDとポストモダンについて考える

講義概要

「病気」とは何かから考え、ADHDやASDが病気であるなら、定型発達も極端になれば病気と考えることができることを紹介する。ADHDを説明する現在の脳科学的な仮説をいくつか紹介し、特にドーパミン移行欠陥仮説と時間窓の不安定仮説を紹介する。ドーパミン移行も、時間窓の安定性も過剰になれば、「今、ここで」の知覚との出会いが生き生きとしたものでなくなるという問題が生じ、ADHDやASDを病と考えるのであれば、定型性も行き過ぎると病理として捉えることが可能な状態となることを紹介する。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 05/26 普通という異常ー健常発達という病 病ということ意味を考えた上で、ASDやADHDが病であるとはどのような意味でそうか、もしASDやADHDが病であるなら、定型発達性も過ぎれば病的になるのではないかということを論ずる。背景となる脳病理の仮説と、なまの「今、ここで」の知覚が受け取り難くなることが、定型発達性が過度になった場合の大きな問題となる可能性を示唆する。
2 06/02 ポストモダンとADHD 柴崎友香さんの小説を取り上げ、物語性への抵抗とADHDの関わりについて論じたい。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考図書:『普通という異常 健常発達という病』兼本浩祐著(講談社現代新書)
◆休講が発生した場合の補講は、6月9日(月)を予定しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆本講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

兼本 浩祐
精神科医、愛知医科大学名誉教授
島根県生まれ。精神科医。愛知医科大学名誉教授。国際てんかん連盟精神科部門委員長(2013-2017)。日本精神病理学会理事長。書籍等著作物として「普通という異常」「なぜ私は一続きの私であるのか」「発達障害の内側から見た世界」(講談社)などがある。

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