ジャンル 芸術の世界

中野校

歴史と社会から読み解く西洋美術の旅

  • 夏講座

増子 美穂(東洋大学教授)

曜日 金曜日
時間 13:10~14:40
日程 全3回 ・07月04日 ~ 07月18日
(日程詳細)
07/04, 07/11, 07/18
コード 320404
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 8,910
ビジター価格 受講料 ¥ 10,246

目標

・西洋美術史の基礎をその時代の宗教や地域の社会経済の変遷とともに学ぶ。
・名画を鑑賞し、その裏側にあるメッセージを読み解く。

講義概要

アートは、単なる芸術家の独創ではなく、その時代や地域の宗教・政治・思想・経済が反映された表現でもあります。本講義では、アートと社会の多様な関係を、歴史的・地域的な背景とともに学びます。今回のテーマは18世紀以降のフランス近代美術です。この時代、市民革命や産業革命により、芸術を取り巻く環境は大きく変化し、「絵画」の存在意義そのものが問い直されました。啓蒙主義がもたらした新たな美意識、革命後の激動の19世紀美術、そして新しい視覚芸術の登場まで、西洋の名画を通じて、美術史の変遷とその社会的背景を探ります。
※2024年度秋講座と同内容になりますが、最新の知見を含めてお話いたします。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/04 フランス革命と美術の革新 フランス革命期、旧体制の芸術からの脱却を図るため「美術の革新」は重要な問題となっていました。王立絵画彫刻アカデミーの廃止、ルーヴル美術館の開館、政治的プロパガンダに利用された美術コンクールなど、近代における美術のあり方を大きく変えたフランス革命の前と後の世界を美術作品を通して探ります。
2 07/11 激動のフランス19世紀美術 フランス革命の後、フランス国内では10〜20年おきに政治体制が変わる激動期を迎えます。それと同じく芸術も次々と変化し、その多様な様式はフランスをヨーロッパ一の芸術大国へ押し上げました。ナポレオンのイメージ戦略、ロマン主義と写実主義の誕生など18世紀後半から19世紀前半の芸術と激動の時代を学びます。
3 07/18 印象派とブルジョワジー 19世紀、様々な芸術様式が誕生し「絵画」はモノを正確に写す役割を超え、新しい視覚芸術の時代へ進んでいきます。特にカメラの誕生は、印象派以降の画家たちに大きな影響を与えました。本講座では、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴッホなど印象派・後期印象派の画家たちの作品を通じて、当時の社会と芸術の関係を探ります。絵画の新しい技法やテーマがどのように生まれたのかを学びながら、モダンアートの原点を考察します。

講師紹介

増子 美穂
東洋大学教授
東京⽣まれ。都内美術館で学芸員として従事し、パナソニック汐留美術館を立ち上げるなど美術館運営に携わる。「マティスとルオー」、「ギュスターヴ・モロー」など展覧会を多数企画。2017年より現職。専⾨分野は、⻄洋美術史、美術館博物館学、観光と美術。主に観光⾏動と美術、美術を活⽤した観光振興の歴史について研究している。書籍は『マティスとルオー 友情の⼿紙』(共著)、『観光と福祉』(共著)等。
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