ジャンル 現代社会と科学

早稲田校

音の聞こえの不思議を探る―聴覚心理学入門

  • 夏講座

倉片 憲治(早稲田大学教授)

曜日 金曜日
時間 10:40~12:10
日程 全5回 ・07月25日 ~ 09月05日
(日程詳細)
07/25, 08/01, 08/22, 08/29, 09/05
コード 120704
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・ヒトの聴覚の基本的な仕組みと働きを学ぶ。
・音のデモンストレーションを体感し、聴覚現象への理解を深める。
・聞こえの加齢変化や音楽と聴覚の関わりを知る。

講義概要

視覚と並んで、私たちが日々の生活を送るのに大切な聴覚。しかし、その仕組みと働きを詳しく知る機会はあまり多くないかもしれません。本講座では、さまざまな音のデモンストレーションを聴きながら、ヒトの聴覚の仕組みと働きを基礎から学んでいきます。ヒトの聴覚について学ぶことは、音楽をより深く理解することにもつながります。特別な予備知識は必要ありません。さまざまな聴覚現象を体感しながら、音の聞こえの不思議を探っていきましょう。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/25 聞こえる音・聞こえない音 私たちの耳は、身の回りの音を全て聴き取ることができるわけではありません。音が高すぎたり小さすぎたりすると、もちろん聞こえません。それでは、どのような音が聞こえて、どのような音が聞こえないのでしょうか。また、聞こえる場合は、どのくらい細かな違いまで聴き分けることができるでしょうか。実際に体感してみましょう。
2 08/01 音を聴き分ける仕組み 私たちの耳は、入ってきた音をそのまま聴き取っているのではありません。身の回りの音にはいくつもの成分が含まれていますが、それらを一つにまとめて聴き取っているのでもありません。さまざまな音を聴き分ける、耳の巧みな機能を学んでいきましょう。意外な耳の仕組みに、きっと驚くはずです。
3 08/22 子供の耳・大人の耳 子供と大人では、同じ音でも聞こえ方が大きく異なります。さらに、歳をとるにしたがって、聴力は次第に衰えていきます。年齢によって、音の聞こえ方はどのように変化していくでしょうか。耳の障害によって、聞こえはどのように影響されるでしょうか。その様子を詳しく解説していきます。
4 08/29 不思議な音の聞こえ方 視覚では、図形などが実際とは異なって見える「錯視」と呼ばれる現象が数多く知られています。聴覚でも、実際とは異なる音に聞こえる「錯聴」という現象があります。どのように異なって聞こえるのか、不思議な音の聞こえ方を体感してみましょう。また、視覚と聴覚が相互に与える影響についても紹介します。
5 09/05 音楽と聴覚 音楽を聴くときにも、もちろん私たちの耳の特性が関わってきます。実際、音楽理論や音楽家たちが経験的に行ってきた技法の一部は、聴覚の特性やその働きから説明することができます。具体例を聴きながら、これまで学んだ知識をもとに音楽と聴覚の関わりについて考えてみましょう。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本講座は、2024年度夏学期に早稲田校で開講した同名講座とおおむね同じ内容となります。

講師紹介

倉片 憲治
早稲田大学教授
国立研究開発法人産業技術総合研究所 総括研究主幹を経て、2017年より現職。専門は聴覚心理学・加齢人間工学、特に高齢者の聴覚特性の解明や音を利用した製品の設計に取り組む。その研究成果は、ISO(国際標準化機構)規格やJIS(日本産業規格)等に数多く採用され、国内外で広く活用されている。日本音響学会評議員・元理事。共著・共訳書に『聴覚心理学概論』『バリアフリーと音』『低周波音のはなし』『音は心の中で音楽になる』『音楽の認知心理学』など多数。
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