ジャンル 芸術の世界

早稲田校

西洋絵画の図像学 《受胎告知》と《マギの礼拝》

  • 夏講座

小倉 康之(玉川大学教授、美術博士)

曜日 土曜日
時間 13:10~14:40
日程 全6回 ・07月05日 ~ 08月30日
(日程詳細)
07/05, 07/12, 07/19, 08/02, 08/23, 08/30
コード 120436
定員 70名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・初期キリスト教時代から19世紀までのキリスト教絵画について、様式上の特質を理解し、作品鑑賞に役立てることができる。
・《受胎告知》と《マギの礼拝》の図像について、主要な作品の主題と象徴的意味について理解を深める。

講義概要

西洋絵画を読み解くための「図像学」について、実際の作品に即してわかりやすく解説します。本講座では、古来、多くの画家たちが取り組んだ主題である《受胎告知》と《マギの礼拝》の図像を取り上げ、西洋絵画の大きな流れを掴みます。ジョット、フラ・アンジェリコ、ボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ等の作品を中心に、初期キリスト教時代から近代に至る図像伝統について考察します。全6回の講義を通してキリスト教図像学の方法論と専門知識を身につけ、4世紀から19世紀に至る西洋絵画の歴史の中で、これらの図像がどのように変化をしたかを把握します。その上で、各時代の名画における画家たちの表現意図について考えます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/05 《受胎告知》の図像 I ―キリスト幼児伝の図像プログラム― 前半の3回は《受胎告知》の図像、後半の3回は《マギの礼拝》の図像について考察します。第1回の講義では、ジョットによるスクロヴェーニ礼拝堂壁画など、キリストの幼児伝を表した連作を取り上げ、降誕から受胎告知、マギの礼拝に至る聖書のテキストとイメージについて検討します。西洋絵画において、数多くの美しい作品を生み出してきたこの主題は、それぞれの時代の画家たちによってどのように解釈されてきたのでしょうか。テキストとイメージの関わりについて考えます。
2 07/12 《受胎告知》の図像 II ―初期キリスト教時代から中世末期まで― 第2回の講義では、ゲルトルート・シラー(ドイツの美術史家)の著作に基づいて、初期キリスト教時代から中世末期に至る《受胎告知》の図像伝統について考察します。西洋絵画は、大きく分けて2系統あり、東方タイプ(シリア・パレスティナ起源/ビザンティン美術)と西方タイプ(北イタリア起源/カトリック)に分類することができます。《受胎告知》の図像の場合、それぞれの地方でどのように変化、発展してきたのでしょうか。図像伝統の系統樹を描きます。
3 07/19 《受胎告知》の図像 llI ― ルネサンスから近代まで― 前半最後(第3回)の講義では、前々回と前回の研究成果に基づき、《受胎告知》の図像の見方について、新たな視座を築きます。ルネサンス・バロックから近代までの作品を主に取り上げ、フラ・アンジェリコ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ボッティチェッリ、エル・グレコ、ブグロー、モーリス・ドニの作品を中心に考察します。
4 08/02 《マギの礼拝》の図像 I ―テキストとイメージ― 東方三賢者(マギ)の礼拝は、西欧ではしばしば《三王礼拝》とも呼ばれます。「マギ」とは何者で、どのように表されてきたのでしょうか。占星術師としての図像表現から「王」としての表現への変化、マギの人数、従者の数などに注目しながら、図像の変化とテキスト解釈との関連性を明らかにします。
5 08/23 《マギの礼拝》の図像 II ー古代・中世美術における「マギの礼拝」の図像― 「《受胎告知》の図像II(第2回)」と同様、ゲルトルート・シラーの著作に基づいて、初期キリスト教時代から中世末期に至る《マギの礼拝》の図像伝統について考察します。初期キリスト教時代の石棺浮彫やカタコンベの壁画から始まり、中世の写本挿絵やフレスコ画に至るロマネスク・ゴシック時代の作品を取り上げ、《マギの礼拝》図像伝統の系統樹を描きます。
6 08/30 《マギの礼拝》の図像 III ー近世・近代絵画における「マギの礼拝」の図像― 最終回はルネサンス、バロック、近代絵画における《マギの礼拝》図像について考察します。ボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント、ルーベンス等の作品を中心に、近世以降の図像伝統を明らかにしながら、それぞれの作者がこの主題についてどのように考えて描いたかを考えます。その上で、西洋絵画の図像学的な見方を身につけ、より深く豊かな作品鑑賞を可能にします。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は9/20(土)を予定しています。
◆持ち物: 筆記用具、スマートフォン(またはタブレットPC) ※スマートフォンなどはなくても特に問題ありませんが、QRコードから資料や画像を入手できるようにする予定です。
◆プロジェクターによる画像投影を行いますので、室内が暗くなります。ダウンライトがあれば使用しますが、必要に応じてペンライトなどお手元の明かりをお持ちください。

講師紹介

小倉 康之
玉川大学教授、美術博士
1968年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。東京藝術大学大学院美術研究科修士・博士後期課程修了、2001年博士号取得。西洋美術史(建築図像学)専攻。著書・論文: 『ビジネスエリートのための! リベラルアーツ2 西洋美術』 (監修・著、すばる舎)、 『イメージとテキスト』 『イメージとパトロン』(共著、ブリュッケ社)、「第二次シュパイヤー大聖堂のアプシスと霊廟建築」(『美學』 第212号)など。現在、玉川大学芸術学部アート・デザイン学科教授、共立女子大学文芸学部・実践女子大学文学部非常勤講師。

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