ジャンル 芸術の世界
早稲田校
【対面+オンラインのハイブリッド】ゴッホ、あるいは、狂おしいまでの絵画への熱情 その生涯と作品の真相に迫る!
平松 洋(美術評論家、フリーキュレーター)

曜日 | 水曜日 |
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時間 | 15:05~16:35 |
日程 |
全5回
・07月09日 ~
09月03日 (日程詳細) 07/09, 07/30, 08/20, 08/27, 09/03 |
コード | 120435 |
定員 | 70名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・フィンセント・ファン・ゴッホの生涯を辿りつつ、彼の絵画動向を時系列で把握します。
・19世紀後半の美術の状況を踏まえながら、ゴッホ作品の意義と魅力について理解します。
・原色が踊り、生命が渦巻くゴッホ独特の画風がどこから生まれたのか、美術史的に探求します。
・20世紀初頭の表現主義を予兆するようなゴッホの先進性とその影響について考察します。
講義概要
黄と青、赤と緑といった原色がせめぎ合う、めくるめく色彩。画面を覆う、うねり渦巻くデフォルメされた形態。20世紀美術の予兆となったゴッホの絵画は、多くの人々を魅了してきました。それは、自らの人生をかけた狂おしいまでの絵画への熱情が作り上げたものだったのです。本講座では、画家の人生を辿りながら、その絵画傾向を、同時代の美術と共に考察します。今年から来年にかけて『ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢』や『大ゴッホ展』などゴッホ関連の展覧会が目白押しです。展覧会出展作品はもちろん、ゴッホの主要作品を取り上げ詳細に検討します。さらに、最新のゴッホ研究を踏まえながら、彼の人生と作品の真相に迫ります。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 07/09 | 若き日の流転/画商から牧師志願、そして、画家志望へ | 16歳で画商のグーピル商会ハーグ支店に就職したゴッホは、ロンドン支店、パリ本店に勤務後、解雇されます。その後、牧師を目指して挫折し、炭鉱町での伝道活動も実を結ばず、次第に画家の道を模索するようになります。当時の美術動向とともに、ゴッホの初期の足取りを辿ります。 |
2 | 07/30 | 画家を目指して/ハーグとニュネンのゴッホとハーグ派 | 26歳の冬、徒歩旅行の際、ゴッホは画家になろうと決意します。翌年、ハーグに住む従兄の画家マウフェに指導を受けますが、不仲となり、弟テオも批判した娼婦との関係を解消し、家族の住むニュネンに移ります。マウフェとの不仲の真相を探るとともに、ハーグ派の影響を考察します。 |
3 | 08/20 | 光の世界を求めて/パリのゴッホと印象派 | 33歳になる約1か月前、ゴッホはパリに出て、弟テオと暮らし始めます。画塾では、ロートレックやベルナールと知り合い、画商の弟テオのおかげで印象派の影響を強く受けたゴッホの作風は劇的に変わります。印象派やジャポニスムの影響で激変するパリでのゴッホの画業を検討します。 |
4 | 08/27 | 南仏、夢想のユートピア/アルルのゴッホとゴーギャン | 35歳になる年の2月、ゴッホはアルルへと移住します。南仏に憧れの「日本」を見出し、芸術家のユートピアを夢想したのです。しかし、参加したのはゴーギャンのみで、「耳切り事件」という悲惨な結末を迎えます。南仏アルルで描かれた光あふれる作品と悲劇の真相に迫ります。 |
5 | 09/03 | 楽園追放と終焉の地/サン・レミとオーヴェール・シュル・オワーズのゴッホと死の予兆 | 36歳になったゴッホは、自ら進んでサン・レミの精神病院に入院。翌年、転居したオーヴェール・シュル・オワーズが、ピストル自殺を遂げた終焉の地となります。「耳切り事件」以降、死の直前まで、最晩年の作品傾向とともに、死の真相、ゴッホの次世代への影響までを検討します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆本講座は対面でもオンラインでも受講できるハイブリッド形式の講座です。 対面・オンラインのご都合のよい形式でご受講いただけます。
◆講師は早稲田校の教室で講義し、その講義がオンラインで同時配信されます。
◆対面で受講するときは、「受講証兼教室案内」に記載された教室へお越しください。「受講証兼教室案内」は開講が確定してから送付されます。
◆オンラインで受講するときは、マイページからご受講ください。
◆オンラインでの受講を予定している方は、お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆本講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け) 【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)
◆ゴッホ展の作品やゴッホの主要作品を投影しながら読み解いていく講座なので、どなたでも受講可能です。
◆ゴッホが影響を受けた作品から影響を与えた作品まで、幅広い作品を取り上げますが事前知識は必要ありません。
◆美術用語や専門的な術語については、その都度、解説するとともに詳細な資料をご用意いたします。
◆休講が発生した場合の補講は9月3日(水)を予定しています。
備考
※講師都合により7/16(水)は休講となりました。補講は9/3(水)に行います。
講師紹介
- 平松 洋
- 美術評論家、フリーキュレーター
- 1962年岡山生まれ。企業美術館学芸員として数多くの展覧会を手がける。その後フリーランスとなり、国際展や企画展のチーフ・キュレーターとして活躍。現在は、主に執筆活動を行い、美術書を刊行。『西洋絵画入門! いわくつきの美女たち』『名画の謎を解き明かす アトリビュート・シンボル図鑑』『誘う絵』『クリムト 官能の世界へ』『〈名画〉絶世の美女シリーズ』他、海外3カ国地域での翻訳出版を含めると著作は50冊を超える。