ジャンル 現代社会と科学
中野校
天文学入門―宇宙の理解に向けての5つのステップ
縣 秀彦(国立天文台准教授)

曜日 | 土曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全5回
・04月05日 ~
06月07日 (日程詳細) 04/05, 04/19, 05/10, 05/24, 06/07 |
コード | 310723 |
定員 | 36名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・観測天文学の研究手法の初歩を学ぶ。
・講義後も自身の興味の対象として宇宙の探究が可能なように基礎知識とスキルを身に付ける。
・宇宙時代に向けて人類の有り様を考察する。
講義概要
本講座はすべての人が気軽に天文学を初歩から学べる内容です。オープンサイエンス時代の今日、市民天文学が盛んになり、電視観望装置や、ネット上の天体データベース・ロボット望遠鏡などを活用することで、自宅で気軽に天文学研究に参加できる時代になりました。宇宙における物質と時空の理解や地球外生命探査の理解を念頭に、本講座では受講後も個人でさらに天文・宇宙の世界を深められる資質・能力の育成も目指し、観測天文学の基本となる5つのステップについてその習得を目指します。本講座における5つのステップとは、①天体の名前と位置、②天体の明るさと色、③天体までの距離、④宇宙の構造と進化、⑤地球外生命探査です。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/05 | 天体の名前とその位置の表し方 | 星座の起源とその特徴・役割、惑星や恒星の名称とその特徴、さらに天体の位置の表し方(地平座標と赤道座標)など、初回は星や宇宙と親しくなるためのツールとその使い方を紹介します。 |
2 | 04/19 | 天体の明るさと色 −等級とスペクトル型− | 天からの文、それは光の情報です。星の明るさと色の情報をどのようにして定量化するのか?等級の表し方やスペクトル型を紹介し、天体測光や天体分光学の初歩を身につけます。恒星の明るさと色から推察可能な恒星の進化についても触れる予定です。 |
3 | 05/10 | 天体までの距離を測る | かつては天球と呼ばれ半径無限遠のかなたにあると仮定されていた恒星の世界。微小な角度の差でしかない年周視差に測定に成功することで、恒星までの距離が測れるようになりました。しかし測れる距離は300光年程度まで。それより遠い天体はどのようにして推定するのでしょうか?セファイドやIa型超新星、ハッブルールメートルの法則などを紹介します。 |
4 | 05/24 | 宇宙の構造と進化を理解する | 現代天文学の課題の一つは、私たちが住むこの宇宙の時空と物質の解明です。観測と理論から分かった宇宙の構造と宇宙の進化について紹介し、まだ解けぬ謎に迫ります。国立天文台が開発した4次元デジタル宇宙ビュア「Mitaka」の操作方法も紹介します。 |
5 | 06/07 | 地球外生命探査の現状 | 現代天文学のもう一つの課題は、宇宙における生命探しです。第1回〜4回までに習得した天文学の手法や宇宙の概念を用いて、太陽系外惑星の探査とそれらの系外惑星に生命が宿るかどうかを探る方法について考察します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆参考図書『ビジュアル天文学史』(縣秀彦著、岡村定矩監修、2023年、緑書房)、『すべての人の天文学』(縣秀彦編著、2022年、日本評論社)
◆参照ウェブサイト(講義の中でも紹介予定) 日本天文学会「インターネット天文学辞典」https://astro-dic.jp/ , 国立天文台 https://www.nao.ac.jp/
◆3/8(土) 11:30より本講座の無料体験講座を早稲田校で実施します。
◆無料体験講座お申し込みはこちらから。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/65498/
講師紹介
- 縣 秀彦
- 国立天文台准教授
- 総合研究大学院大学・准教授、信濃大町観光大使、日本天文学会会員、日本文藝家協会会員、日本科学技術ジャーナリスト会議理事、
1961年長野県生まれ。「面白くて眠れなくなる天文学」(PHP出版)、「星の王子さまの天文ノート」(河出書房新社)、「日本の星空ツーリズム」(緑書房)、「ビジュアル天文学史」(緑書房)など多数の著作物を発表。NHKラジオ深夜便「ようこそ宇宙へ」、NHK「高校講座」他に出演中。