ジャンル 日本の歴史と文化

中野校

地図でたどる鉄道の軌跡―近代の骨格を作った「影の主役」

  • 春講座

今尾 恵介(地図研究家、一般財団法人日本地図センター客員研究員)

曜日 金曜日
時間 13:10~14:40
日程 全5回 ・05月16日 ~ 06月13日
(日程詳細)
05/16, 05/23, 05/30, 06/06, 06/13
コード 310212
定員 42名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・鉄道の黎明期から今日までの鉄道の歩みの概要を学ぶ
・近代の国家経営・産業・観光などに鉄道が果たした役割を考える
・地域ごとの鉄道のあり方と、将来への展望を考える

講義概要

英国ダーリントン〜ストックトン間の開業から200年を迎える2025年。鉄道は人間の生活に近代をもたらし、近代生活は鉄道をますます発達させました。この講座では鉄道後発国であった日本の状況を中心に、その発達のありさまを各時代の新旧地図を駆使しながら、地域の生活や産業に根差した鉄道のあり方を観察します。また駅名を通じて地名文化との関わりなども考えましょう。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 05/16 黎明期の鉄道−どこに線路を通すか 黒船のように日本に上陸した鉄道は、最初は戸惑いをもって迎えられ、後に地域の期待を背負う大きな希望となりました。どこに線路を通すかが問題です。
2 05/23 100年を迎える「昭和の高速電鉄」 昭和の始まりとともに登場した小田急、西武、東横の「高速電鉄」、そして東洋初の地下鉄。近代化を象徴する新しい電車について、昭和100年を機に考えます。
3 05/30 街路の主役ふたたび−路面電車の過去と未来 京都の伏見街道を走る1両の小さな電車からたちまち大増殖、都市交通の主役となりました。戦後のモータリゼーションで街を追われましたが、今世紀になって世界各地でリバイバル。
4 06/06 かつての陸の主役−鉄道貨物の盛衰 戦後しばらくは経済の伸びに比例して増えながらも、長く低迷する日本の鉄道貨物。それでも最近になって環境保護の面でも世界的には再び脚光を浴びる鉄道貨物の動向。
5 06/13 鉄道が届ける観光と経営戦略 神社仏閣へ参詣する人の流れに沿って敷設された鉄道は少なくありません。近代化によってスキー、遊園地、リゾートと多様化する観光と鉄道の対応を探ります。

講師紹介

今尾 恵介
地図研究家、一般財団法人日本地図センター客員研究員
1959年横浜市出身。明治大学文学部ドイツ文学専攻中退後、出版社勤務を経て地図・地名・鉄道の分野での執筆活動を開始。著書に『地名散歩』(角川新書)、『地図バカ』(中公新書ラクレ)、『地図帳の深読み』(帝国書院)、『駅名学入門』(中公新書ラクレ)、『地図で読む戦争の時代』(白水社)、など多数。『地図マニア空想の旅』(集英社)で斎藤茂太賞、『日本200年地図』(河出書房新社)で日本地図学会賞、日本地理学会より2019年度日本地理学会賞(社会貢献部門)をそれぞれ受賞。日本地図学会「地図と地名」専門部会主査、名古屋レールアーカイブス会員、深田研ジオ鉄普及委員会委員、日野市公民館運営審議会会員。

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