ジャンル 日本の歴史と文化

中野校

律令国家の展開と東アジア

  • 春講座

河内 春人(関東学院大学教授)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全5回 ・04月10日 ~ 06月12日
(日程詳細)
04/10, 04/17, 05/15, 05/29, 06/12
コード 310203
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・8世紀半ばの日本古代王権と律令国家の特質を理解する。
・史料を批判的に検討する視座を身につける。
・東アジアの動向が日本の歴史展開に影響するという視点を獲得する。

講義概要

749年に聖武天皇は譲位し、新たに孝謙天皇が即位します。天平の年号は装いを改め天平勝宝となり、天平の世はかたちを変えつつありました。この時期は大仏の建立や鑑真の到来など、奈良時代を象徴するできごとが多く現れます。その背景にはどのような歴史的動向が存在し、東アジアの情勢はどのように関わっていたのでしょうか。新しい時代に入り、大きな変化の兆しを見せ始めた孝謙朝について考えます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/10 孝謙天皇の登場 奈良時代を体現した聖武天皇が譲位し、娘の孝謙天皇が即位します。古代最後の女帝であり、彼女をもって天武皇統は終焉を迎えます。孝謙天皇とはどのような人物であり、いかなる歴史的背景を負っていたのでしょうか。孝謙天皇からその時代を考えます。
2 04/17 黄金の国 マルコ・ポーロは日本を黄金の国ジパングと呼びました。それはこの時代に金が発見されたことから始まります。それ以前、金は日本にとってどのような意味があり、いかにして入手していたのでしょうか。古代日本と金の問題を考えます。
3 05/15 奈良の大仏 現在東大寺で見ることのできる大仏は、もとは別の場所に造られる予定でした。どのような事情で大仏は造られたのでしょうか。大仏造立の過程を追いかけ、奈良時代における大仏のあり様を考えます。
4 05/29 買新羅物解の世界 正倉院文書には買新羅物解と呼ばれる文書群が存在します。新羅から交易で購入したことを記す文書です。奈良時代における新羅との交易はどのように進められたのか、それはいかなる意味を持っていたのか、文書を通して奈良時代の交易の意味を考えます。
5 06/12 鑑真来日 幾多もの苦難を乗り越えて日本に戒律をもたらした鑑真の名はよく知られています。そもそも鑑真はいかなる僧侶であり、どのようにして来日を果たしたのでしょうか。鑑真の来日を通じて国際交流のあり方を考えます。

講師紹介

河内 春人
関東学院大学教授
1970年東京生まれ。明治大学大学院博士後期課程退学。博士(史学、明治大学)。専門分野は、日本古代史、東アジア交流史。著書に、『東アジア交流史のなかの遣唐使』(汲古書院)、『日本古代君主号の研究』(八木書店)、『倭の五王』(中公新書)、『ユーラシアのなかの「天平」』(角川選書)、『日朝関係史』(共著、吉川弘文館)など。

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