ジャンル 現代社会と科学
早稲田校
経済指標から読む日本経済と金融政策 政府の月例経済報告と日銀の展望レポートから景気と金融政策を読む
永濱 利廣(第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト)

曜日 | 土曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全10回
・04月05日 ~
06月21日 (日程詳細) 04/05, 04/12, 04/19, 04/26, 05/10, 05/24, 05/31, 06/07, 06/14, 06/21 |
コード | 110787 |
定員 | 30名 |
単位数 | 2 |
会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・政府が毎月公表する月例経済報告の読み方を知る。
・日銀が四半期ごとに公表する展望レポートの読み方を知る。
・経済指標の基礎を中心に、統計を読むときの注意やツボを理解する。
・日本経済の現状分析や今後の金融政策に対する理解を深める。
講義概要
「経済指標」は、経済の現状を分析し、今後の金融政策を考察するための材料とされています。本講座では、そういった経済指標の基礎を中心に、統計を読むときの注意やツボを広く一般向けに解説します。経済指標は公表の都度そのデータを確認しなくても、毎月内閣府から月例経済報告が公表される際に「主要経済指標」としてまとまった資料が更新されます。また、日銀からも四半期ごとに展望レポートが公表されます。本講座では、これらの資料を取り上げ、経済指標の基礎を中心に、統計を読むときの注意やツボを紹介します。タイムリーなデータを紹介しますので、日本経済の現状分析や今後の金融政策に対する理解を深めることも可能となるでしょう。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/05 | 四半期別GDP速報と個人消費をどう読むか? | 日本経済を見るうえで、最も包括的にとらえた経済指標はGDPです。この指標を、政策当局者や市場関係者はどのように読み解くのでしょうか。GDPの最大項目である個人消費の関連データも紹介しながら、日本経済の読み方を紹介します。 |
2 | 04/12 | 民間設備投資、住宅建設、公共投資をどう読むか? | GDPにおける投資の需要項目を経済主体別にみると、企業が民間住宅投資、家計が住宅建設、政府が公共投資となります。投資は消費と比べると大きく変動するため、景気を大きく左右することになります。政策当局者や市場関係者は、それに関連した経済指標をどう分析しているのでしょうか。具体的なデータを用いて、読み方を解説します。 |
3 | 04/19 | 輸出入、生産、企業活動をどう読むか? | 経済活動のグローバル化によって、日本企業は輸出入や生産動向から受ける影響が大きくなっています。しかし、こうした企業活動に関連する経済指標は多数存在しています。そこで、輸出入や生産を含めた企業活動に関連する経済指標を整理し、日本の景気循環の読み方をレクチャーします。このためには、公表された経済指標を加工することが必要です。 |
4 | 04/26 | 倒産、雇用、物価についてどう読むか? | 物価については、90年代後半からデフレが進行し、物価下落だけではなく、雇用環境にも様々な影響が波及していきました。しかし、アベノミクス以降はデフレとはいえない環境となり、雇用環境も大きく改善しましたが、実質賃金は下がりました。そこで、足元の物価上昇の視点も踏まえて、デフレについて何が問題だったのか改めて問い直し、雇用に関するデータの読み方を明らかにします。 |
5 | 05/10 | 金融と景気ウォッチャー調査についてどう読むか? | 金融関連指標の位置づけはどうなるのか?実体経済の動向をもう一度振り返り、代表的な金融関連指標の見方を紹介しながら、今後の金融経済を展望します。また、金融取引にも有効に活用できるとされる景気ウォッチャー調査についても読み方を紹介しながら、街角景気の見方についても考えていきます。 |
6 | 05/24 | 景気動向指数、地価、地域経済をどう読むか? | 日本経済を見るうえで、景気循環に特化した経済指標は景気動向指数です。この指標を政策当局者や市場関係者はどのように読み解くのでしょうか?地価や地域経済を読むための代表的な経済指標も紹介しながら、景気循環の読み方を紹介します。 |
7 | 05/31 | 米中経済をどう読むか? | 世界GDPの国別シェアを見ると、1位が米国で全体の約1/4、2位が中国の約1/5となります。つまり、世界経済は米国と中国の経済のみで全体の5割弱を占めるため、世界経済を大きく左右することになります。政策当局者や市場関係者は、米中に関連した経済指標をどう分析しているのでしょうか。具体的なデータを用いて、読み方を解説します。 |
8 | 06/07 | その他アジア・ヨーロッパ経済と国際金融をどう読むか? | 経済活動のグローバル化によって、日本企業は米中以外にも中国以外のアジアや欧州経済から受ける影響が大きくなっています。しかし、こうした地域に関連する経済指標は多数存在しています。そこで、中国以外のアジアや欧州に関連する経済指標を整理し、国際金融の読み方をレクチャーします。このためには、世界の経済指標を比較することが必要です。 |
9 | 06/14 | 日銀の展望レポートをどう読むか?① | 日銀の展望レポートをもとに、日銀の経済物価情勢の展望に対する基本見解をはじめ、我が国経済物価の現状・中心的な見通し・リスク要因・金融経済運営について解説します。 |
10 | 06/21 | 日銀の展望レポートをどう読むか?② | 日銀の展望レポートをもとに、経済活動・物価の現状と見通し、我が国の金融情勢についてその背景を説明します。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆参考書籍として以下をお読みいただくと、より理解が深まります(購入は必須ではありません)。
『知識ゼロからの経済指標』永濱利廣 (幻冬舎)(ISBN:978-4344902862)
『エコノミストが教える経済指標の本当の使い方』永濱利廣 (平凡社)(ISBN:978-4582629118)
『経済指標はこう読む』永濱利廣 (平凡社)(ISBN: 978-4256984734)
備考
※講師都合により5月17日は休講となりました。補講は6月21日に行います。
講師紹介
- 永濱 利廣
- 第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト
- 専門分野は、経済統計およびマクロ経済分析。跡見学園女子大学非常勤講師、景気循環学会常務理事、衆議院調査局内閣調査室客員調査員、あしぎん総合研究所客員研究員を兼務。国際公認投資アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員。