ジャンル くらしと健康

早稲田校

科学リテラシーを身につける―科学的な情報を適切に扱うために

  • 春講座

谷辺 哲史(早稲田大学講師)

曜日 木曜日
時間 10:40~12:10
日程 全6回 ・04月10日 ~ 05月22日
(日程詳細)
04/10, 04/17, 04/24, 05/08, 05/15, 05/22
コード 110623
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・科学に関わる情報を適切に理解、活用する能力(リテラシー)を身に付ける。
・ニュースや広告等に含まれる科学的情報を批判的に読み取る能力を身に付ける。
・科学的情報を活用する際に注意が必要な、人間の情報処理の偏り(認知バイアス)を理解する。

講義概要

私たちは日常生活の中で科学的な知識に触れつづけています。ベクレル、mRNA、マイナスイオン等々の単語を耳にしたことはあっても、すべてを詳しく理解することは非常に困難でしょう。しかし、こうした情報の中には不確かなまま広まってしまったものや、ビジネスのために意図的に広められるものも少なくありません。また、新興感染症のように情報が少なく、不確かな状況で選択を迫られることもあります。本講座では、科学的情報の扱い方について具体例を通じて学習し、身近に溢れる情報と上手に付き合う技術を身につけていただきたいと思います。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/10 身の回りにある疑似科学 科学のように見えて科学ではない「疑似科学」の事例を通じて(例:血液型性格診断)、科学的であるとはどういうことなのかを考察する。
2 04/17 科学でわかること、わからないこと 科学の問題(例:病気になったり治ったりする仕組み)と価値判断の問題(例:健康のためにどのくらいの不便を我慢すべきか)の区別、科学の限界について理解する。
3 04/24 統計情報の読み取り 相関関係と因果関係の区別、集団の傾向と個人の特徴の区別など、科学的情報を理解する際に注意が必要な統計の考え方を身に付ける。
4 05/08 社会調査と統計的推測 世論調査などのサンプリング調査から母集団の傾向を推測する仕組み、社会調査や性格検査で得られた数値の意味など、人間の行動や心理を数量的に把握する仕組みを理解する。
5 05/15 科学の理解を妨げる心のクセ 人間の心に備わるバイアス(偏った情報処理をしてしまう心の仕組み)を学び、科学的な思考をする際の注意点を理解する。
6 05/22 科学と社会 科学的知識と社会的な意思決定の関係、専門家と市民のコミュニケーションなどに関わる問題を知り、私たち一人ひとりが科学とどのように向き合えばよいかを考える。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は5月29日を予定しています。
◆本講座は2024年度春学期の同名講座と内容が重複しますが、新たな知見を加えて実施いたします。

講師紹介

谷辺 哲史
早稲田大学講師
広島県生まれ。博士(社会心理学)。東京大学、新潟大学、埼玉県立大学を経て2023年4月より現職。専門分野は社会心理学。人工知能などの科学技術の社会的受容、科学技術に対する市民の認識などを研究している。著書(分担執筆)に『社会的認知-現状と展望-』(唐沢かおり編、ナカニシヤ出版)。
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