ジャンル 世界を知る
早稲田校
【対面+オンラインのハイブリッド】エジプト学概論 古代エジプトのファラオ
近藤 二郎(早稲田大学名誉教授)

曜日 | 木曜日 |
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時間 | 15:05~16:35 |
日程 |
全10回
・04月03日 ~
06月12日 (日程詳細) 04/03, 04/10, 04/17, 04/24, 05/08, 05/15, 05/22, 05/29, 06/05, 06/12 |
コード | 110304 |
定員 | 26名 |
単位数 | 2 |
会員価格 | 受講料 ¥ 29,700 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 34,155 |
目標
・古代エジプト第2中間期・新王国第18王朝時代のファラオの特徴と役割を明らかにする。
・第2中間期にエジプトを支配していたアジア系の「ヒクソス」とは何か、その実態に迫る。
・「ヒクソス」との対立抗争を経て、エジプトを再統一した新王国第18王朝を考える。
講義概要
古代エジプトのファラオの歴史の中で、中王国時代に続く第2中間期と新王国第18王朝時代の古代エジプト史を概観する。中王国第12王朝が滅亡すると第13王朝が始まる。研究者によっては第13王朝を中王国時代に入れるものもいるが、第13王朝から第17王朝時代をここでは第2中間期として扱う。第2中間期はヒクソスの時代として知られる。本講座では「ヒクソス」とは何か、第2中間期の年代などを紹介し、ヒクソスを追放した第18王朝時代までを対象としていく。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/03 | 古代エジプト第2中間期とは | 古代エジプト史における中王国時代(第11・12王朝)から第2中間期(第13〜17王朝)、新王国時代について詳しく概観し、最新の時代区分と実年代について説明していく。 |
2 | 04/10 | 「ヒクソス」とは何か | 第2中間期は「ヒクソス」の時代と呼ばれている。アジア系の支配者「ヒクソス」とは、どのようなものであったのであろうか?ヒクソスの実態に迫っていく。そこには「ヒクソスの虚像」が見え隠れする。 |
3 | 04/17 | テーベの第17王朝 | 上エジプト第4ノモスのテーベを拠点とした第17王朝は、下エジプトのデルタに本拠を置く「ヒクソス」政権と対立した王朝であり、その実態に迫っていく。第17王朝の王の治世と編年の問題を解明していく。何故、第17王朝の王たちの治世は短いのか?第17王朝の編年はただしいのか?何が問題なのかを考える。第17王朝の王墓の所在地と形式を検討していく。 |
4 | 04/24 | 第18王朝初代イアフメスとアメンヘテプ1世 | 第18王朝初代イアフメス王は、これまで第17王朝の最後の王カーメスの兄弟だとされてきたが、それは事実なのか。第17王朝末のカーメス王から第18王朝初代のイアフメス王時代のヒクソスとの戦いについて考える、第18王朝樹立の年代について各研究者の年代を比較する。第18王朝2代目のアメンヘテプ1世は、何故、伝説上崇拝されるようになったのか。アメンヘテプ1世の治世と遺跡を考える。 |
5 | 05/08 | 第18王朝トトメス1世 | 第18王朝3代目のトトメス1世の実像と彼の治世における業績について考える。トトメス1世の出自を考える。トトメス1世は、王家の谷に王墓を最初に造営した王なのか?トトメス1世のアジア遠征を考える。トトメス1世時代の記念物を考える。トトメス1世葬祭殿はどこにあったのであろか。 |
6 | 05/15 | 第18王朝トトメス2世とハトシェプスト女王 | トトメス1世の王女ハトシェプストの誕生。短期の治世で終わったハトシェプスト女王の夫トトメス2世とはどのような人物であったのか?ハトシェプスト女王と寵臣センエンムウトとの関係。ハトシェプスト女王葬祭殿の謎。メンチュヘテプ2世葬祭複合体との関係性。ハトシェプスト女王と「谷の祭り」・「オペトの大祭」と「王家の谷」の誕生。プント遠征。ハトシェプスト女王のミイラの謎。 |
7 | 05/22 | 第18王朝トトメス3世 | 第18王朝トトメス3世は、幼少時に即位したが、初期の実質的な王権は共同統治者であるハトシェプスト女王が握っていた。ハトシェプスト女王の死後、トトメス3世は単独の王位に就き、アジア遠征とヌビア遠征をおこないエジプトの版図を最大なものとした。トトメス3世王墓の装飾。トトメス3世のモニュメントを探る。トトメス3世とアジアの統治とヌビアの統治。 |
8 | 05/29 | 第18王朝アメンヘテプ2世とトトメス4世 | トトメス3世の王子で後継者アメンヘテプ2世の実像に迫る。弓の名手アメンヘテプは左利きであったのか?アメンヘテプ2世とメンフィス。アメンヘテプ2世のモニュメント(記念物)、アメンヘテプ2世墓(KV35)の謎、何故、王墓は盗掘から免れたのか。アメンヘテプ2世墓の装飾に関して考える。アメンヘテプ2世の後継者トトメス4世の即位に関して大スフィンクス「夢の碑文」を考える。太陽信仰とトトメス4世。 |
9 | 06/05 | 第18王朝アメンヘテプ3世 | アメンヘテプ3世の即位と王妃ティイ、中部エジプトの有力者で王妃ティイの父親であったイウヤは、どのような人物であったのか?アメンヘテプ3世と「アマルナ文書」。アメンヘテプ3世の治世30年以降の変化、王家の谷・西谷のアメンヘテプ3世墓(KV22)の調査と壁画。アメンヘテプ3世の王宮「マルカタ王宮」について。アメンヘテプ3世治世末期のテーベの岩窟墓の変化について。 |
10 | 06/12 | 第18王朝アメンヘテプ4世(後のアクエンアテン)とアマルナ宗教革命 | アメンヘテプ3世の長男トトメスと次男アメンヘテプ。アメンヘテプ4世のテーベの王墓について、アメンヘテプ4世によるアマルナ遷都。アメンヘテプからアクエンアテンへの改名。アマルナの宗教改革とは何であったのか。新都アケト・アテン。アクエンアテンの王妃ネフェルトイティ(ネフェルティティ)は、王になったのか?アマルナからメンフィスへの移動。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
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◆講師は早稲田校の教室で講義し、その講義がオンラインで同時配信されます。
◆対面で受講するときは、「受講証兼教室案内」に記載された教室へお越しください。「受講証兼教室案内」は開講が確定してから送付されます。
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講師紹介
- 近藤 二郎
- 早稲田大学名誉教授
- 東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。元早稲田大学文学学術院教授。1976年より47年間にわたりエジプト・ルクソール地区の発掘調査に従事。専門はエジプト学、天文学史。著書に『ものの始まり50話』(岩波ジュニア新書)、『エジプトの考古学』(同成社)、『ヒエログリフを愉しむ』(集英社新書)、『星座の起源』(誠文堂新光社)、『古代エジプト解剖図鑑』(エクスナレッジ)。