ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

昔話の世界にふれる―民俗学の視点から

  • 春講座

加原 奈穂子(早稲田大学講師)

曜日 木曜日
時間 15:05~16:35
日程 全6回 ・04月17日 ~ 05月29日
(日程詳細)
04/17, 04/24, 05/08, 05/15, 05/22, 05/29
コード 110285
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・日本の昔話研究における視点と方法を知る
・日本の昔話にみる世界観や教えなどにふれる
・昔話を未来に継承するための課題について考察する

講義概要

昔話は、現在では絵本やアニメなどで触れることが増えていますが、本来は口伝えで語りつがれてきた口承文芸の一つです。本講座では、口承文芸としての昔話の特徴や、民俗学における昔話研究の歴史や方法についてご紹介したうえで、物語の中に詰まっている先人の心や知恵、世界観などについて考えてみたいと思います。また、近・現代における昔話の再話や再創造の事例を通して、未来に向けて昔話を継承していく際の課題について考えます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/17 昔話とはなにか 口伝えで語り継がれてきた口承文芸は、主に⺠俗学の分野で調査・研究されてきました。⺠俗学の知見にもとづいて、口承文芸にはどのようなものがあるかを確認したうえで、特に昔話と、それに関連する伝説、世間話、都市伝説などの特徴についてご紹介します。
2 04/24 昔話研究の歴史と方法 昔話を対象とする研究の歴史は、ドイツのグリム兄弟に始まります。日本では⺠俗学の創始者・柳田国男の『遠野物語』などを契機に、各地で語り継がれた昔話を記録・考察しようとする動きが広がっていきました。⺠俗学における昔話の調査・記録や物語の整理・分析をめぐる理論や方法の展開についてご紹介します。
3 05/08 昔話が語るもの 昔話の中には、先人たちの心や世界観、生きるうえでの知恵や教えが詰まっています。 日本各地の昔話の中から、心に残る事例を選んでご紹介します。
4 05/15 昔話が語るもの 昔話の中には、先人たちの心や世界観、生きるうえでの知恵や教えが詰まっています。 日本各地の昔話の中から、心に残る事例を選んでご紹介します。
5 05/22 アイヌ⺠族の昔話 異文化の昔話にふれてみることは、もう一つの生活や世界のとらえ方を知ることでもあります。 また、昔話の語り方の違いなどにも気づかされます。異文化の中でも身近なアイヌ⺠族の昔話を取り上げながら、異なる世界観をもつ昔話を知るおもしろさや課題について考えます。
6 05/29 昔話の再話・再創造 昔話は、本来は口頭で語り継がれたものですが、時代の流れの中で絵本、教科書、児童 文学、アニメなど、多様なメディアの中で取り上げられてきました。時代の変遷の中で、昔話が多様な意図を反映しながら書き換えられてきた歴史とその問題点を振り返るとともに、未来に向けて昔話を継承していくための課題について考えます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は6月5日を予定しています。

講師紹介

加原 奈穂子
早稲田大学講師
専門は文化人類学・民俗学。早稲田大学大学院文学研究科博士課程を経て、早稲田大学、東京藝術大学などで教壇に立つ。2006年度岡山民俗学会賞。共著に『桃太郎は今も元気だ』(岡山市デジタルミュージアム)、『珊瑚の文化誌』(第28回寺田寅彦賞)(東海大学出版会)、翻訳書に『アメリカの空へ』(出窓社)。パプアニューギニアの写真集『顔!パプアニューギニアの祭り』(西江雅之著)(左右社)では編纂と解説を担当。
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