ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

『風土記』からみた古代の日本 『播磨国風土記』を通して政治・宗教・文化を見る

  • 春講座

瀧音 能之(駒澤大学名誉教授)

曜日 火曜日
時間 13:10~14:40
日程 全10回 ・04月01日 ~ 06月17日
(日程詳細)
04/01, 04/08, 04/15, 04/22, 05/13, 05/20, 05/27, 06/03, 06/10, 06/17
コード 110216
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・古代の史料の読み方を身につける。
・古代の地誌である『播磨国風土記』通して、古代の日本について理解する。
・古代における播磨の特殊性について、理解を深める。

講義概要

『風土記』は、奈良時代に国ごとにまとめられた地誌で、完全本は残っていませんが、まとまった形のものは、現在、5カ国のものが残っています。そのうちの1つが『播磨国風土記』です。『風土記』は、原本は残っていませんが、写本で伝えられています。『播磨国風土記』は、それらのうち、最も古い平安時代の写本が残っています。この写本を皆さんと読み込んで、古代の播磨および日本について、考えていきたいと思います。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/01 『風土記』という史料について 『播磨国風土記』の成立年代・編纂者・特色などについて、解説します。
2 04/08 賀古郡(1) 播磨国の東部に位置する賀古郡から読み始めます。
三種の神器を思わせる部分が見られ、この点を中心に考えます。
3 04/15 賀古郡(2) 天皇の食材である贄をめぐるタブー伝承が見られます。
贄について考えるとともに、タブーについても解説します。
4 04/22 印南郡(1) 賀古郡の西に位置する印南郡について、読んでいきます。
ここには、聖徳太子の伝承が確認でき、しかも、太子があたかも天皇であるような扱いが見られます。
この点について、解説します。
5 05/13 印南郡(2) 不思議なきのこや酒の伝承が見られることに注目し、これらについて解説します。
6 05/20 飾磨郡(1) 播磨の中央部に位置する飾磨郡について、読んでいきます。
ここには、渡来人に関係する興味深い伝承が見られます。
伝承の解説と共に渡来人の実体について考えていきます。
7 05/27 飾磨郡(2) 応神天皇の狩猟伝承について、解説します。
また、『播磨国風土記』には、応神天皇に関する伝承が豊富に出てきます。
このことの理由についても考えていきます。
8 06/03 飾磨郡(3) 隠岐・出雲・伯耆・因幡・但馬との関係を述べた伝承が見られますので、播磨とこれらの諸地域との関係について、考えます。
9 06/10 揖保郡(1) 飾磨郡の西に位置する揖保郡について、読んでいきます。
出雲と大和の争いを山に例えて、これを仲介したという不思議な伝承が残されています。
このことの意味について、考えていきます。
10 06/17 揖保郡(2) 野見宿禰の死亡記事が出てきます。
その時、出雲国の人が墓を作ったという伝承が残されています。
このことの意味について、解説します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆この講座では、テキストは用いません。プリントを配付して読み進めて行きますが、必要に応じて、地図などの補足資料もお配りしながら、説明をしていきます。

講師紹介

瀧音 能之
駒澤大学名誉教授
1953年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、明治大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学)。専門分野は、日本古代史。著書に『出雲古代史論攷』(岩田書院)などがある。

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