ジャンル 文学の心

早稲田校

フランス文学に親しむ―プルースト『失われた時を求めて』と諸芸術

  • 春講座

小黒 昌文(早稲田大学教授)

曜日 金曜日
時間 15:05~16:35
日程 全5回 ・05月09日 ~ 06月06日
(日程詳細)
05/09, 05/16, 05/23, 05/30, 06/06
コード 110158
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・長編小説の丁寧な読解を実践する。
・同時代の文化・社会への関心を深める。
・作品の今日的な射程について考える。

講義概要

20世紀フランス文学を代表する作家マルセル・プルースト(1871-1922)は、生涯を賭して長編小説『失われた時を求めて』(1913-1927)を執筆しました。本講座では、作家の思索におおきな影響をあたえた諸芸術 ―絵画・写真・音楽・建築― を糸口とすることで、「難解」として知られる(けれども決してそうとは言い切れない)物語の魅力に迫ります。
※テキストはプリントを配付いたします。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 05/09 文学と芸術照応 プルーストが関心を寄せた様々なジャンルの芸術と、それらを糧として紡がれた『失われた時を求めて』との密接な関係を概観します。
2 05/16 絵画を鍵とする物語 プルーストを魅了した絵画(ex.「デルフトの眺望」)が中心的な役割を果たす場面を取り上げて、陰影に富んだ文学的な魅力を味わいます。
3 05/23 写真の(不)可能性 世紀転換期の日常に浸透した写真のうちにプルーストが見出した(不)可能性について、時代の文脈を視野に入れつつ考えます。
4 05/30 音楽のほうへ 言葉を尽くして架空の楽曲(ヴァントゥイユのソナタ)を描写するプルーストの文章を紐解くことで、小説と音楽の関係に光をあてます。
5 06/06 建築に重ねた理想 自らの小説を「記憶の大伽藍」になぞらえたプルーストが、大聖堂をはじめとしたモニュメントにみた重要性について考えます。

講師紹介

小黒 昌文
早稲田大学教授
1974年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学専修を卒業後、京都大学大学院文学研究科文献文化学専攻フランス語フランス文学専修修士課程に進学。2005年、同研究科博士課程修了。博士(文学)。専門はフランス近代文学、特に小説家マルセル・プルースト(1871-1922)の生涯と作品。主な著書に『プルースト 芸術と土地』名古屋大学出版会、2009年、訳書にフィリップ・フォレスト『洪水』河出書房新社、2020年(澤田直との共訳)、アラン・コルバン『木陰の歴史 感情の源泉としての樹木』藤原書店、2022年などがある。
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