ジャンル 芸術の世界

オンデマンド

【オンデマンド】京都モダン建築案内

  • 冬講座

笠原 一人(京都工芸繊維大学准教授)

コード 940404
定員 25名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 7,920
ビジター価格 受講料 ¥ 7,920

目標

・古都・京都の近代化の過程を、建築から理解する。

講義概要

京都は近世以前に建てられた数多くの神社仏閣や約4万件もの町家が現存する街として知られています。しかしその京都が、明治期以降に造られた比較的新しい「モダン建築」の宝庫でもあり、その「モダン建築」が京都の近代化を担い、また現在も街の風景の一部を形づくっていることについては、あまり認識されていないと思われます。近代化に際して、京都では西洋の技術やデザインを用いたいわゆる洋風建築が各所につくられ、大学など高等教育機関ではヨーロッパの前衛的な理論や方法を用いた教育や研究が行われ、伝統的な和風建築や町家さえ近代化の影響を受けて変化しました。講義では、京都のモダン建築について4つのテーマを設定し、お話しします。

各回の講義予定

講座内容
1 プロフェッサー・アーキテクトの活躍 京都は学術の街です。1902年開学の京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)、1920年の京都帝国大学に建築学科設立に際して、建築家の武田五一がそれぞれ初代教授に就任します。そこで本野精吾や藤井厚二、森田慶一といった同僚らとともに、ヨーロッパの前衛的な理論や方法を導入しながら近代化を模索します。そのプロセスや特徴についてお話します。
2 都市のモダン建築 京都では明治期に入るとすぐに、ヨーロッパの伝統的な方法に基づいた、いわゆる洋風建築が各所に建てられるようになります。しかしそれは、単なるヨーロッパの方法の模倣ではなく、次第に日本や京都独自のものとなっていきます。この講義では、教会堂や銀行、博物館、学校のキャンパス、商業建築など具体的な事例から、京都の洋風化のプロセスや特徴についてお話します。
3 和風建築のモダン化 京都では明治期に入ると、伝統的な和風建築や町家もまた、洋風建築の影響を受け、変化し始めます。近世までには実現できなかった明るい大空間が生まれ、町家では洋風建築が増築されたり、近代化の象徴である中廊下が設けられたりしました。この講義では近代以降の和風建築に焦点を当て、京都の和風建築の変容についてお話しします。
4 モダン建築の保存活用 近年、歴史的建築物の活用や改修が盛んになっています。建物をオリジナルの姿で凍結保存するのではなく、転用や改修(リノベーション)により活用するものです。しかし優れたものもあれば、そうでないものもあります。この講義では、京都のモダン建築の活用や改修の事例を紹介し、合わせてそのあるべき姿についてお話しします

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2024/11/26)から学期終了翌月末(2025/04/30)までになります。一般申込開始(2024/11/26)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 夏期 「京都モダン建築案内」 (07/05〜08/02 金曜日、全4回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

笠原 一人
京都工芸繊維大学准教授
神戸市生まれ。博士(学術)。専門分野は近代建築史および建築保存再生論。一般社団法人リビングヘリテージデザイン(旧住宅遺産トラスト関西)理事。著書に『ダッチ・リノベーション』、『村野藤吾のリノベーション』、『建築家浦辺鎮太郎の仕事』、『建築と都市の保存再生デザイン』ほか。

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