ジャンル 芸術の世界
オンデマンド
【オンデマンド】徹底解説!画家で辿る象徴主義絵画の系譜 モローから、ミレイ、クノップフ、ムンク、クリムトまで
平松 洋(美術評論家、フリーキュレーター)

コード | 940401 |
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定員 | 25名 |
単位数 | − |
会員価格 | 受講料 ¥ 9,900 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 9,900 |
目標
・象徴主義美術の真髄を、主要な画家を通じて考察することで、より深く理解します。
・象徴主義美術とは何か、その代表的画家ギュスターヴ・モローの作品から学びます。
・象徴主義美術へラファエル前派がいかに影響したか、画家ミレイの作品を通じて理解します。
・象徴主義の中で、ベルギーで活躍したクノップフの作品とその重要性について学びます。
・象徴主義の中で、ノルウェーで活躍したムンクの作品とその影響について理解を深めます。
・象徴主義の中で、ウィーン分離派を主導した黄金様式の画家クリムトの革新性を学びます。
講義概要
美と官能、そして、死のイメージが渦巻く象徴主義の絵画たち。それらは、私たちを夢と幻想の世界へといざないます。しかし、その潮流は、19世紀半ばから世紀転換期まで、さらには、英仏だけでなく、ベルギー、ノルウェー、オーストリアと、期間も地域も広範囲にわたり、全容を理解することは一筋縄ではいきません。本講座では、象徴主義美術を体系的に理解すべく、各流派の代表的な画家を一人とりあげ、流派間の影響関係を精査することで、象徴主義の全体像に迫ろうとするものです。同時代美術である写実主義や印象派が、リアルな目に見える世界を描こうとしたのに対し、「目には見えない世界」を描いたもう一つの美術史を紐解いてみませんか。
各回の講義予定
回 | 講座内容 | |
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1 | フランス象徴派ギュスターヴ・モローと象徴主義 | 象徴主義の代表的な画家が19世紀フランスのモローです。「見えるものしか描かない」と豪語した写実主義のクールベに対し、「見えないもののみを、ただ感じるものだけを信じる」と語ったモローの作品から、象徴主義の核心へと迫ります。 |
2 | ラファエル前派ジョン・エヴァレット・ミレイと象徴主義 | 19世紀半ば、ビクトリア朝のイギリスで誕生したのがラファエル前派です。その中心メンバーであるミレイが描いた『オフィーリア』は、後の象徴主義絵画にも影響を与えていきます。ラファエル前派がもつ象徴主義の先駆性を明らかにします。 |
3 | ベルギー象徴派フェルナン・クノップフと象徴主義 | ベルギー象徴派の画家クノップフは、象徴派のモローの影響を受けるとともに、英国滞在中に、ラファエル前派の画家たちと交流し、影響を受けます。その流れが、彼を経由して、オーストリアやドイツの分離派に影響を与えていくのです。 |
4 | ノルウェーの象徴派エドヴァルド・ムンクと世紀末美術 | 今年、没後80年を迎える、『叫び』で有名な画家ムンクの象徴主義は、ドイツ語圏の美術界へも影響を与えました。ムンク展がきっかけで誕生したベルリン分離派から、その影響を受けたであろうクリムト作品まで、ムンクの影響を検証します。 |
5 | ウィーン分離派グスタフ・クリムトと世紀末美術 | クリムトは、官能的な「黄金様式」で知られ、ウィーン分離派を主導した画家です。その美術様式に秘められた、クノップフやムンクの影響を解き明かし、世紀末美術の真髄に迫るとともに、クリムト作品がもつ真の革新性を明らかにします。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆視聴期間は一般申込開始(2024/11/26)から学期終了翌月末(2025/04/30)までになります。一般申込開始(2024/11/26)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 夏期 「【対面+オンラインのハイブリッド】徹底解説!画家で辿る象徴主義絵画の系譜」 (07/03〜08/07 水曜日、全5回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。
講師紹介
- 平松 洋
- 美術評論家、フリーキュレーター
- 1962年岡山生まれ。企業美術館学芸員として数多くの展覧会を手がける。その後フリーランスとなり、国際展や企画展のチーフ・キュレーターとして活躍。現在は、主に執筆活動を行い、美術書を刊行。『西洋絵画入門! いわくつきの美女たち』『奇想の天才絵師 歌川国芳』『最後の浮世絵師 月岡芳年』『名画の謎を解き明かす アトリビュート・シンボル図鑑』『〈名画〉絶世の美女シリーズ』『誘う絵』他、海外3カ国地域での翻訳出版を含めると著作は50冊を超える。