ジャンル 日本の歴史と文化

オンデマンド

【オンデマンド】歴史のなかの「装い」―日本の服飾美

  • 冬講座

河上 繁樹(関西学院大学名誉教授)

コード 940205
定員 25名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 11,880

目標

・日本人が装ってきた服飾について、織りや染めの視点から理解を深めます。
・絵画や実物資料をもとに時代によって移り変わる服飾の諸相を学びます。
・人はなぜ装うのか、歴史を通じて服飾のもつ意味を考えます。

講義概要

人はなぜ装うのでしょうか。衣服は体温の調節や身体の保護という実用性のみならず、装う人の身分や帰属の表示、自己表現などさまざまな役割をもちます。服装は社会のなかで生まれ、他者の視線と自己の意識によって変化し、時に制度となり、あるいは時世粧となって歴史のなかに刻まれてきました。服飾を彩る織りや染めの技法を解明し、文様の意味を問えば、それを着る人の立場や時代背景がみえてきます。歴史のなかにあらわれたさまざまな服飾の意味を探ってみましょう。

各回の講義予定

講座内容
1 和の装い 【十二単から小袖へ】平安時代の王朝人の装いにおける襲の色目の季節感と吉祥性について述べ、さらに鎌倉時代以降に小袖が普及するなかで季節感と吉祥性が文様として表現されるように変化した様子を見ます。
2 外交の装い 【龍になれなかった豊臣秀吉】豊臣秀吉は文禄の役を引きおこし、その講和に際して明朝から「日本国王」に冊封されました。その時に下賜された冠服類が京都の妙法院に伝来しています。それらについて考察します。
3 舶来の装い 【戦国武将の南蛮ファッション】戦国時代には、ポルトガル船などが来航し、海外の染織品をもたらしました。戦国武将たちはそうした舶来の染織品を服装に取り込み日本独自の南蛮ファッションを生み出しました。
4 お市の装い 【桃山時代の華麗な小袖】《お市の方像》に描かれた小袖に注目し、またその娘である茶々や江、秀吉の妻おねなど桃山時代の武家女性の服装を彩った染織技法について述べます。
5 花洛の装い 【東福門院の小袖から友禅染まで】江戸時代前期とくに17世紀後半は、きものの生産地である京都において小袖が多彩に展開しました。東福門院をはじめ同時代の女性たちの衣裳の特色を明らかにします。
6 恋する装い 【橋の模様はなにを物語るのか】小袖にあらわされた橋の模様を恋に関する文芸的な表象としてとらえ、遊女や若衆から東福門院の小袖まで「恋」の模様の諸相を探ります。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2024/11/26)から学期終了翌月末(2025/04/30)までになります。一般申込開始(2024/11/26)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
2024年度 夏期 「歴史のなかの「装い」―日本の服飾美」 (07/19〜09/06 金曜日、全6回)
で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

河上 繁樹
関西学院大学名誉教授
関西学院大学大学院文学研究科博士課程前期課程(美学専攻)修了。文化庁、京都国立博物館を経て母校で教鞭をとる。専門は日本染織史・染織文化財の保存活用。2017年NHK「歴史秘話ヒストリア〈きもの 千年のトキメキ〉」に出演。2023年に著書『装いの美術史』を出版。
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