ジャンル 人間の探求

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儒学者たちの人生から学ぶ「中国思想」

  • 冬講座

大場 一央(早稲田大学講師)

曜日 木曜日
時間 10:30~12:00
日程 全6回 ・01月30日 ~ 03月06日
(日程詳細)
01/30, 02/06, 02/13, 02/20, 02/27, 03/06
コード 740506
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・儒教の変遷について理解する。
・思想家の人物像を深掘りする。
・ひとりひとりの生き方と、社会の変化のつながりについて考える力を身につける。

講義概要

本講座は、中国思想の主流となる儒教をかたちづくってきた思想家について、その人生と思想の関わりを見ていきます。
登場人物としては孔子、孟子、司馬光、王安石、朱子、王陽明を予定していますが、彼らの人生は必ずしも恵まれたものではありませんでした。それ故に、彼らはどの時代にも共通する人生の苦悩、そして社会の問題に敏感となり、より普遍性のある思想を打ち出すことができたのです。
この講義を通じて、儒教のダイナミックな動きはもとより、我々自身の人生、そして日本社会について考えるきっかけやヒントを感じ取ってもらえればと思います。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/30 孔子の人生と思想 儒教の始祖である孔子は、春秋時代の戦乱のさなか、「礼」の復興を目指して諸侯を説き続け、「君子」を育成すべく教育活動を続けました。彼の理想はどこにあったのか、そして彼を突き動かしたのは何だったのか見ていきます。
2 02/06 孟子の人生と思想 孔子から数百年の後に現れた孟子は、戦国時代の苛烈な動乱にあって、「王道政治」を説き、かつ「性善説」を提唱しました。一見すると理想論に見える孟子の議論は、実は現実的なものになっています。彼の勝算はどこにあったのか見ていきます。
3 02/13 司馬光の人生と思想 近世に入って官僚が国家を動かす時代になると、模範的な官僚は「士大夫」と呼ばれます。その代表的人物であった司馬光は、多くの士大夫から慕われ、やがて宰相にまでなります。「士大夫」とはどのような存在なのか、司馬光を通じて探っていきます。
4 02/20 王安石の人生と思想 国家が停滞期に入り、社会が硬直化して経済破綻を予想させる時、大改革を主導してそれを回避した名宰相こそ、王安石でした。彼はすぐれた知性で改革案をつくりあげますが、その根底には明晰な世界観がありました。世界観と政治のつながりについて見ていきます。
5 02/27 朱子の人生と思想 儒教が人間性を磨く学問であり、「工夫(修養)」を重んじるというイメージができたのは、12世紀に登場した「朱子学」を待たねばなりません。その創設者である朱子は、何故「工夫」に全てを集約していったのか見ていきます。
6 03/06 王陽明の人生と思想 朱子学と匹敵する勢力を持ったのが「陽明学」です。その創設者たる王陽明は「心」が全てであると説き、波瀾万丈の人生によって、思想と人物の関係を生々しく表現しています。王陽明の人生から儒教の本質を見ていきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は3/13(木)を予定しています。
◆参考図書としまして、『武器としての「中国思想」』(ISBN:978-4492047446、東洋経済新報社、大場一央著)を通読していただくとより理解が深まります。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」
をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

大場 一央
早稲田大学講師
1979年北海道札幌市生まれ。早稲田大学教育学部教育学科教育学専修卒業後、同大学院文学研究科東洋哲学専攻博士後期課程満期退学。博士(文学・早稲田大学)。専門分野は中国思想(陽明学)、日本思想(水戸学)。著書に『「心即理」-王陽明前期思想の研究』(汲古書院)、『武器としての「中国思想」』(東洋経済新報社)、『戦う江戸思想-「日本」は江戸時代につくられた』(ミネルヴァ書房)などがある。
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