ジャンル 現代社会と科学

中野校

細胞を使ったものづくり―最新の再生医療技術を使った筋肉で動くロボット

  • 冬講座

森本 雄矢(早稲田大学准教授)

曜日 土曜日
時間 15:05~16:35
日程 全4回 ・01月18日 ~ 03月01日
(日程詳細)
01/18, 02/01, 02/15, 03/01
コード 340703
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・細胞の基本的特性を理解し、細胞ができることについて学ぶ。
・細胞を操作して体外で組織や臓器を作る手法について理解する。
・筋肉で動くロボットや体外で作った食用ステーキ肉など細胞を使ったものづくりの最新のトピックスについて触れる。

講義概要

細胞は身体の最小構成要素であり、私たちが動いたり感じたりするのは細胞の働きのためである。それならば、細胞をものづくりの材料として用いると、私たちのように成長するロボットや機械では検出が難しい匂いを感じるセンサなどが作られるのではないかと近年盛んに研究が行われている。また、細胞を使って体外にて組織や臓器を作ることで、動物実験のいらない医薬品や化粧品の開発や、動物細胞から体外で食肉を作ることで食料不足の解決を目指す試みなど、様々な分野での応用が試みられている。本講座では、この「細胞を使ったものづくり」について基本的な方法から最新の研究成果まで一連の流れを概説し、将来の社会がどのように変容するのか考える。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/18 ものづくりの視点から見た細胞 細胞の基本的な特性について概説する。一般の生物学の教科書に記載されている内容ではなく、工学的な目線で見た細胞の特性について焦点を当て、どうしたら細胞をものづくりに利用できるのかを考える。
2 02/01 細胞を使った体外での組織、臓器構築 再生医療に関するニュースでも取り上げられるように、近年では細胞を体外で操作することで組織や臓器を作ることができるようになってきている。どのようにして組織や臓器が作られるのか、作られた組織や臓器はどのような特性を持っているのか、について理解する。
3 02/15 筋組織で動くロボット、食用筋組織による培養肉 私たちは筋肉を収縮運動させることで動作を行い、ウシやブタといった家畜の筋肉を食べることで生活をしている。同様に、体外で作った筋組織もロボットを運動させるための駆動源やステーキ肉などの食肉として利用することが検討されている。この体外で作られた筋組織を使った最新の研究内容を紹介し、今後の社会がどのように変わっていくのかについて考える。
4 03/01 細胞で感じるセンサ、細胞で評価する医薬品・化粧品開発 私たちの体では細胞が化学物質に反応することで、匂いを感じる、薬剤に反応するなどの現象が起こっている。この反応を利用すれば、機械だけでは現状作られていない匂いを感じるセンサや医薬品・化学物質の効能および副作用の評価システムが開発されるのではないかと期待されている。このような細胞が反応する仕組みを使った最新の研究内容を紹介し、今後どのようなことができるようになっていくのかについて考える。

講師紹介

森本 雄矢
早稲田大学准教授
富士フイルム(株)にて医療機器開発に従事後、東京大学生産技術研究所助教、東京大学大学院情報理工学系研究科准教授を経て、2023年4月より現職。2022年船井情報科学振興財団船井学術賞、2021年文部科学大臣表彰若手科学者賞、など受賞。

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