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エジプト・マムルーク朝と中世イスラーム世界 軍人奴隷帝国の270年
五十嵐 大介(早稲田大学教授)

曜日 | 金曜日 |
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時間 | 10:30~12:00 |
日程 |
全5回
・01月31日 ~
02月28日 (日程詳細) 01/31, 02/07, 02/14, 02/21, 02/28 |
コード | 740330 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 14,850 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 17,077 |
目標
・中世イスラーム世界の歴史を、グローバルな視点の中から理解する
・マムルーク朝の歴史とその歴史的意義について理解を深める
講義概要
エジプト・シリアを約270年にわたって支配したマムルーク朝(1250〜1517年)は、マムルークと呼ばれる軍人奴隷が支配層を構成し、西の十字軍、東のモンゴルといった外敵を撃退し、中世イスラーム世界の中心的な王朝として君臨しました。本講座では、このマムルーク朝を中心とした中世イスラーム世界の歴史を、より広くグローバル・ヒストリーの観点を踏まえながら学びます。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 01/31 | マムルーク朝の成立と13世紀ユーラシア世界 | 13世紀のユーラシア世界は、東方ではモンゴル帝国が勢力を拡大し、西方ではヨーロッパの十字軍が前世紀から引き続きイスラーム世界への軍事遠征を繰り返す、激動の時代であった。このような歴史的背景のもと、エジプトにマムルーク朝が成立する過程とその歴史的意義について学ぶ。 |
2 | 02/07 | マムルーク朝とカイロの繁栄 | 十字軍勢力を駆逐し、モンゴルの脅威を退けたマムルーク朝は、空前の繁栄を見せる。首都カイロには宗教・教育施設が林立し、イスラーム世界各地から学者や商人が集まった。今回の講義では、マムルーク朝盛期の政治社会と、そのもとで進んだカイロの発展と都市社会について学ぶ。 |
3 | 02/14 | 「14世紀の危機」の中のマムルーク朝 | 14世紀の半ばから15世紀にかけて、ユーラシア世界の各地では、異常気象、疫病(特にペスト)の流行、戦乱によって政治的経済的混乱に苛まれる「14世紀の危機」と呼ばれる時代を迎える。それはマムルーク朝のおいても例外ではなかった。第3回は、このような状況下におけるマムルーク朝の国家と社会の変容について学ぶ。 |
4 | 02/21 | マムルーク朝社会と人びと | マムルーク朝時代のエジプトは、マムルーク軍人が支配する国家のもと、多様なひとびとが暮らしていた。第4回の講義では、支配層(軍人や官僚)と民衆、都市と農村の状況、非イスラーム教徒(キリスト教徒・ユダヤ教徒)の生活など、社会と人びとのありようについて学ぶ。 |
5 | 02/28 | ひとつの時代の終焉:マムルーク朝からオスマン帝国へ | 15世紀半ば以降、アナトリアにおいてオスマン帝国が勢力を拡大したことは、シリア北方におけるマムルーク朝の覇権を脅かし、両者は対決への道を歩むこととなる。最終回となる第5回では、マムルーク朝とオスマン帝国との対決を軸に、オスマン帝国のエジプト征服とマムルーク朝の滅亡に至る歴史を学ぶ。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講は3月7日を予定しています。
◆本講座は2023年度冬学期の同名講座の内容をもとに、新たな知見を加えて再構成しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)
講師紹介
- 五十嵐 大介
- 早稲田大学教授
- 東京都出身。博士(史学、中央大学)。専門分野は、前近代アラブ・イスラーム史、特にマムルーク朝時代(1250-1517年)エジプト・シリアの歴史。主著に『中世イスラーム国家の財政と寄進』(刀水書房)、"Land Tenure, Fiscal Policy, and Imperial Power in Medieval Syro-Egypt" (Chicago)、『一冊でわかるエジプト史』(共著、河出書房新社)がある。