ジャンル 日本の歴史と文化

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学徒出陣とは何だったのか

  • 冬講座

西山 伸(京都大学教授)

曜日 水曜日
時間 15:30~17:00
日程 全6回 ・01月08日 ~ 02月12日
(日程詳細)
01/08, 01/15, 01/22, 01/29, 02/05, 02/12
コード 740202
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・学徒という視点から日本の兵役制度についての理解を深める。
・戦時下における学徒の姿、特にその多様性を資料から見る。
・戦争体験継承のあり方について考える手がかりとする。

講義概要

本講義では、学徒出陣について考察する。学徒出陣とは、アジア・太平洋戦争時における学生生徒の陸海軍への入隊を指す用語であり、世間的にも広く知られているが、学問的分析はこれまでほとんど行われていなかったのが実態である。講義で、近代日本における兵役と学徒の関係、軍隊における学徒兵の位置づけ、入隊後の学徒兵の実態、特攻と学徒兵、学徒出陣に関する戦後の語りなど、学徒出陣を総合的・実証的に検討する。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/08 兵役と学徒 戦前日本の兵役制度において学徒がどのように位置づけられていたのか、さらに陸海軍は学徒対策をどのように行っていったのか。学徒出陣の制度的前提を明らかにする。
2 01/15 「特権」の縮小と大量動員の開始 日中戦争が長期化するなか、学徒に与えられていた「特権」が次第に縮小されていく。さらに米英との戦争が始まり、戦力が消耗すると高等教育機関の卒業生の大量動員が始まる。学徒出陣の先駆けである。
3 01/22 一斉入隊する学徒 1943年10月、学徒の徴集延期が停止され文系を中心とした学徒の多くは陸海軍に一斉に入隊する。学徒たちは入隊までの限られた時間をどのように過ごしたのか、また入隊後どのような進路をたどったのか。
4 01/29 戦争末期の学徒出陣 一斉入隊後も学徒の入隊は続き、戦争末期には「根こそぎ動員」が完成する。また、特攻も常態化し学徒は次々と出撃していくことになる。
5 02/05 学徒兵の残した記録 学徒たちは、どのような学生時代を過ごしていたのか。入隊した学徒たちは、軍隊生活にどのように向き合っていったのか。そして「死」と向き合って何を残したのか。
6 02/12 学徒出陣の戦後 戦後、多くの遺稿集によって学徒出陣は人々の心に刻まれた。しかし、それゆえに学徒出陣認識は政治や社会の状況に翻弄され、分断されるに至った。分断の克服は可能なのか。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講は2月19日(水)を予定しています。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」
をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

◆11/29(金) 16:00より本講座の無料体験講座を実施します。
◆無料体験講座お申込みはこちらから。 >https://www1.ex-waseda.jp/online/ 「無料体験講座」をクリックし、「絞り込み」をクリックしてください。

備考

無料体験会での本講座の様子を公開しました。5分程度の動画です。
再生すると音が出ます。視聴の際はご注意ください。

講師紹介

西山 伸
京都大学教授
兵庫県生まれ。専門は日本近現代史。『京都大学百年史』『京都大学百二十五年史』など、大学沿革史編纂に携わる一方、戦時期の高等教育についても研究している。近著に『検証 学徒出陣』(吉川弘文館、2024年)がある。
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