ジャンル 芸術の世界

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古代石仏の造形と信仰 美術史学からのアプローチ

  • 冬講座

神田 雅章(龍谷大学教授)

曜日 木曜日
時間 10:30~12:00
日程 全6回 ・01月09日 ~ 03月06日
(日程詳細)
01/09, 01/16, 01/23, 01/30, 02/13, 03/06
コード 740406
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

講義概要

木造の仏像が主流である日本では、石仏は寺院の仏堂内に祀られる仏像一般と区別され、石造美術や民間信仰といったカテゴリーで括られがちである。本講座では古代の石仏を取り上げて、石仏以外の仏像と積極的に比較しながら彫刻史の中に位置づけていく。対象を古代に限定するのは、中世との間に大きな画期が認められるからである。古代の石仏は主に軟石の凝灰岩が用いられていることから仏師の関与が想定され、磨崖仏の存在から窺えるように多くは山林修行と結びついて成立している。その点において中世以降に石工が彫った町や村の石仏とは区別される。古代の石仏の代表作について造形や信仰を見ながら、文化遺産としての価値を再発見していく。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/09 石仏とは何か 石仏の基本的なことがらを学び、基礎知識を身に着ける。
<キーワード>材質と特性、形態と種類、表現技法、アジアと日本の石仏など。
2 01/16 石仏の現状と課題 石仏が現在おかれている状況を様々な角度から捉え、直面している課題について考える。
<キーワード>調査研究、鑑定、保存修理、文化財指定など。
3 01/23 飛鳥時代の石仏 ー日本の石仏の始まりー 日本の石仏の始まりを、史料と現存作例から見る。押出仏や塼仏との密接な関係に着目する。
<キーワード>石位寺三尊石仏、飯降磨崖仏、滝寺磨崖仏、狛坂磨崖仏など。
4 01/30 奈良時代の石仏 ー官営工房と花崗岩製石仏― 東大寺の周辺や関連寺院に伝わる石仏に注目し、官営工房と花崗岩製石仏の関係を考える。
<キーワード>芳山二尊石仏、頭塔の石仏、笠置寺磨崖仏など。
5 02/13 平安時代前期・中期の石仏 ー地方寺院と大型磨崖仏― 地方に展開した大型磨崖仏の構造と機能を寺院との関係から読み解く。
<キーワード>大谷磨崖仏、泉沢磨崖仏など。
6 03/06 平安時代後期の石仏 ー大分県の磨崖仏群と修験道― 豊後地方における磨崖仏の盛行の背景を修験道の視点から考える。
<キーワード>臼杵磨崖仏、熊野磨崖仏など。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講は2月20日(木)を予定しております。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員・法人会員】授業動画の視聴方法(会員・法人会員向け)
【ビジター】授業動画の視聴方法(ビジター向け)

◆11/29(金) 19:00より本講座の無料体験講座を実施します。
◆無料体験講座お申込みはこちらから。https://www1.ex-waseda.jp/online/ 「無料体験講座」をクリックし、「絞り込み」をクリックしてください。

備考

2/6は休講となりました。補講日は3/6に実施いたします。

無料体験会での本講座の様子を公開しました。5分程度の動画です。
再生すると音が出ます。視聴の際はご注意ください。

講師紹介

神田 雅章
龍谷大学教授
新潟県出身。仏像の宝庫である奈良県で、文化財(美術工芸品)担当技師として25年間、調査・指定・保存修理等の仕事に携わってきた。大学に移ってからはその経験を活かし、自治体の文化財行政に関わりながら、研究や保存対策が立ち遅れている古代の石仏の調査研究に取り組んでいる。
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