ジャンル 現代社会と科学
中野校
東京の「でこぼこ」風景を読む―東京の山と川
鈴木 毅彦(東京都立大学教授)

曜日 | 月曜日 |
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時間 | 15:05~16:35 |
日程 |
全2回
・11月18日 ~
11月25日 (日程詳細) 11/18, 11/25 |
コード | 330730 |
定員 | 36名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 5,940 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 6,831 |
目標
・東京の山と河川の成り立ちを理解する。
・東京各地の地形や地盤の調べ方を身につける。
・奥多摩の山や川での野外観察のポイントを理解する。
講義概要
東京の大半は、国内最大の平野「関東平野」に位置します。しかし西には奥多摩と呼ばれる山地が広がり、高度差2000メートルに及ぶ起伏があります。奥多摩がどのくらいの時間をかけて隆起し、一方で多摩川やその支流によりどの様に侵食をうけたのかを読み解きます。奥多摩の山地は太平洋沖で堆積した地層からなり、山が成立するまで数百万年以上の時間がかかりました。また、隆起と同時に侵食も進み、流れ出た土砂は関東平野の前身である深い海を徐々に埋めました。土砂を運んだ川は多摩川です。その存在は百万年単位です。この間多摩川は目まぐるしく流路を変化させてきました。本講座では数百万年に及ぶ東京の山と川の歴史を解説します。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 11/18 | 東京の「でこぼこ」風景を読む:東京の山の成り立ち | 晴れた冬の日、都心の高層ビルから西側を眺めると市街地の奥に山々が見えます。富士山の右側に見えるのは高尾山や御岳山で知られる奥多摩の山です。これらの山は秩父帯や四万十帯と呼ばれる地質からなり、千万〜億年単位の過去に太平洋沖で堆積した泥や砂などを起源とします。一方、山となったのは数百万年前と考えられています。東京の山の成立過程を紹介します。 鈴木 毅彦 |
2 | 11/25 | 東京の「でこぼこ」風景を読む:東京の川をさぐる | 東京の川と聞いて、隅田川・荒川、あるいは多摩川、さらには住宅地を流れる神田川と、人さまざまに連想すると思います。ところで神田川は隅田川に合流し、その流れは荒川水系に属します。しかし神田川の起源は多摩川です。実は川の流れは不変ではありません。数万年前のある時期、多摩川は埼玉の川越に向けて流れていました。目まぐるしく変わる東京の川の歴史に触れます。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講は、12月2日(月)に行います。
講師紹介
- 鈴木 毅彦
- 東京都立大学教授
- 静岡県生まれ。理学博士。専門分野は、地形学・第四紀学・火山学。東京都立大学島嶼火山・都市災害研究センター長兼任、現在、日本第四紀学会会長。書籍等著作物として「調べてわかる!日本の山 1〜3巻 」(汐文社)、「日本列島の「でこぼこ」風景を読む」(ベレ出版)、「写真と図でみる地形学 増補新装版」(東京大学出版会)がある。