ジャンル 芸術の世界

中野校

歴史と社会から読み解く西洋美術の旅 名画に隠されたメッセージ

  • 秋講座

増子 美穂(東洋大学教授)

曜日 金曜日
時間 13:10~14:40
日程 全4回 ・09月27日 ~ 10月25日
(日程詳細)
09/27, 10/11, 10/18, 10/25
コード 330410
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・西洋美術史の基礎をその時代の宗教や地域の歴史経済の変遷とともに学ぶ。
・名画を鑑賞し、その裏側を読み解く。

講義概要

アートとは、芸術家一人の独創であるだけではなく、その時代や地域の宗教・政治・思想・経済的な側面が現れたものです。本講義では、アートと社会の様々な関係についての基礎知識を、その時代や地域性を考慮しながら学びます。今学期のテーマは18世紀以降の西洋の近現代美術です。この時代、市民革命や産業革命を起因とする社会の変化にともない、芸術を取り巻く環境が大きく変化し、「絵画」の存在意義そのものが変わっていきました。啓蒙主義の時代の新しい美意識の目覚め、革命以降の激動の19世紀フランス美術、そして20世紀の前衛美術まで、西洋の名画を鑑賞します。ヨーロッパを旅する気分で参加してください。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/27 フランス革命と美術の革新 フランス革命期、旧体制の芸術からの脱却を図るため「美術の革新」は重要な問題となっていました。王立絵画彫刻アカデミーの廃止、ルーヴル美術館の開館、政治的プロパガンダに利用された美術コンクールなど、近代における美術のあり方を大きく変えたフランス革命の前と後の世界を美術作品を通して探ります。
2 10/11 「近代」と芸術ー激動のフランス19世紀 フランス革命の後、フランス国内では10〜20年おきに政治体制が変わる激動期を迎えます。それと同じく芸術も次々と変化し、その多様な様式はフランスをヨーロッパ一の芸術大国へ押し上げました。ナポレオンのイメージ戦略、ロマン主義と写実主義の誕生など18世紀後半から19世紀前半の芸術と激動の時代を学びます。
3 10/18 前衛芸術の登場ー印象派から20世紀初頭 19世紀、様々な芸術様式が誕生し「絵画」はモノを正確に写す役割を超え、新しい視覚芸術の時代へ進んでいきます。カメラの誕生と印象派、フォーヴィスムの色彩革命からキュビスムまで、19世紀から20世紀初頭のアートの革新に焦点を当てます。マネ、モネ、ゴッホ、マティス、ルオー、ピカソなどによる前衛芸術と作品に込められたメッセージに迫ります。
4 10/25 アートと毒ー戦争、疫病、現代アートとアメリカ 20世紀、疫病や戦争をめぐる歴史の中で、芸術は社会に対する盾にもなり、矛にもなりました。また、アメリカでは戦後の経済的繁栄を背景にアートは大衆化し多様化していきます。抽象表現主義、シュルレアリスム、バウハウスから現代アートまで20世紀の近現代美術の変遷をたどります。最後に、私たちの社会における芸術の役割について考えます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

※講師の体調不良により、10月4日(金)は休講となりました。補講は10月25日(金)に行います。

講師紹介

増子 美穂
東洋大学教授
東京生まれ。都内美術館で学芸員として従事し、パナソニック汐留美術館を立ち上げるなど美術館運営にも携わる。「マティスとルオー」、「ギュスターヴ・モロー」など展覧会を多数企画。2017年より現職。専門分野は、西洋美術史、美術館博物館学、観光と美術。主に観光行動と美術、美術を活用した観光振興の歴史について研究している。書籍は『マティスとルオー 友情の手紙』(共著)、『観光と福祉』(共著)等。
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