ジャンル 芸術の世界

早稲田校

宮崎駿と文学の世界

  • 秋講座

米村 みゆき(専修大学教授)

曜日 金曜日
時間 10:40~12:10
日程 全4回 ・09月27日 ~ 11月08日
(日程詳細)
09/27, 10/04, 10/11, 11/08
コード 130480
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・宮崎駿のアニメーション映画についての理解を深める。
・映像作品と文学作品の違いについて考える力を身につける。

講義概要

宮崎駿は『本へのとびら 岩波少年文庫を語る』の著作があるように文学作品についての造詣が深い。この講義では、宮崎駿のアニメーション映画が、国内外の文学作品の触発や影響を深く受けることによって独自の映像世界が想像されているさまを追ってゆきます。取り上げるのは、宮沢賢治の『どんぐりと山猫』を下敷きとする『となりのトトロ』(1988年)、角野栄子の作品を原作とする『魔女の宅急便』(1989年)、アンデルセン童話『人魚姫』のほか夏目漱石の小説をもとにした『崖の上のポニョ』(2008年)、イギリスの児童文学作家のダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品を原作とした『ハウルの動く城』(2004年)になります。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/27 『ハウルの動く城』と〈視覚的叙述〉 宮崎駿監督の映画の中には、文学作品を読むときの「行間」が表現されています。『ハウルの動く城』の原作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズさんのインタビューを交えながら、その映像世界の魅力について探ります。
2 10/04 『となりのトトロ』と宮沢賢治の童話 映画『となりのトトロ』の制作において、宮崎駿監督は宮沢賢治の童話『どんぐりと山猫』がもとの発想だったと発言しています。結核で早逝した賢治の妹や、サツキとメイの姉妹が引越してきた家との関連などをお話しします。
3 10/11 『崖の上のポニョ』と夏目漱石の小説 映画『崖の上のポニョ』の制作時、宮崎駿監督は夏目漱石全集を読んでいました。映画の主人公の少年の名前は、夏目漱石の初期三部作の『門』の主人公から引用されています。映画は、いかに漱石を引用したのか、また映画の背景となった舞台(広島県福山市鞆の浦)についてもお話します。
4 11/08 『魔女の宅急便』と角野栄子の童話 映画『魔女の宅急便』の原作は、児童文学作家の角野栄子の同名童話です。この講義では、宮崎駿監督が、いかに原作童話を深く読解した上でアニメーション映画化を行なったのかを探ります。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は11月8日(金)を予定しています。

備考

10月18日(金)は休講になりました。補講は11月8日(金)に実施いたします。

講師紹介

米村 みゆき
専修大学教授
専修大学文学部日本文学文化学科教授。日本近現代文学、アニメーション文化論。博士(文学)。名古屋大学大学院博士課程を経て日本学術振興会特別研究員(PD)。2009年より専修大学に在籍。ブリテッシュコロンビア大学アジア研究センター客員教授(2019年)。主要著書に『映像作家 宮崎駿 〈視覚的文学〉としてのアニメーション映画』(2023年)、『ジブリ・アニメーションの文化学 高畑勲・宮崎駿の表現を探る』(共編著、2022年)、『アニメーション文化 55のキーワード』(共編著、2019年)、『宮沢賢治を創った男たち』(2003年)で第28回日本児童文学学会奨励賞受賞。
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