ジャンル 世界を知る

早稲田校

ひっくり返す人類学 社会・環境危機の時代における「そもそも論」

  • 秋講座

奥野 克巳(立教大学教授)

曜日 土曜日
時間 13:10~16:35 ※途中休憩をはさみます。
日程 全3回 ・10月12日 ~ 10月26日
(日程詳細)
10/12, 10/19, 10/26
コード 130340
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・文化人類学とはどんな学問なのかを知る。
・私たちの「当たり前」をひっくり返してみる。
・「教育」「貧富の格差」「権力」「心の病」「死」「人工と自然」というトピックを順に取り上げる。
・なぜ現代に「そもそも論」が必要なのかを考えてみる。

講義概要

『ひっくり返す人類学』(ちくまプリマー新書、2024)に沿って、「教育」「貧富の格差」「権力」「心の病」「死」「人工と自然」というトピックを順に取り上げて、私たちの「当たり前」をひっくり返し、今日なぜ「そもそも論」が必要なのかを考えてみる。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/12 ①人類学とフィールドワーク ②「学校」や「学び」とは、そもそも何か? まずは、①人類学とは何か、フィールドワークとは何かという点を含めて、導入的な話をした上で、人類学をつうじて、私たちの「当たり前」をひっくり返すとは、どういうことなのかを説明します。
その後、②学校教育や学びに関して、異文化の事例を検討しながら、その根源に立ち返って考えてみます。
2 10/19 ③「貧富」や「権力」とは、そもそも何か? ④「心の病」や「死」とは、そもそも何か? 最初に、③貧富の格差や権力はなぜなくならないのかという問いを提示し、それらが見当たらない異文化の事例の中に、貧富の格差や権力の問題を考えてみます。
続いて、④現代世界にはびこる心の病とは何か、私たちにとって死とは何なのかという問いを掲げます。それらのテーマを、異文化の事例に照らしながら探っていきます。
3 10/26 ⑤「人工」や「自然」とは、そもそも何か? ⑥全体のまとめと、ひっくり返す人類学 まず、⑤私たちは、人間がつくり出したものと自然状態のものを区別しますが、はたしてそれがどういったことなのか、先住民の人たちは人工や自然をどのように考えてきたのかを探ります。
最後に、⑥講義の全体をまとめるとともに、今日の未曽有の社会・環境危機に立ち向かうために、私たちにいったい何が必要なのかを検討します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は11月9日(土)を予定しています。
◆著作『ひっくり返す人類学』の該当箇所をあらかじめ読んで参加すると、理解がより進みます。
第1回 序章と第1章
第2回 第2章と第3章
第3回 第4章とおわりに

テキスト

テキスト
奥野克巳『ひっくり返す人類学 生きづらさの「そもそも」を問う』(ちくまプリマー新書)(ISBN:978-4480684912)テキストは、8月10日刊行予定です。Amazonなどで入手可能です。

講師紹介

奥野 克巳
立教大学教授
文化人類学者。1994〜95年ボルネオ島焼畑民カリス、2006年以降同島狩猟民プナンでフィールドワーク。著作に『はじめての人類学』(講談社現代新書)、『これからの時代を生き抜くための文化人類学入門』(辰巳出版)、『人類学者K』、『絡まり合う生命』、『モノも石も死者も生きている世界の民から人類学者が教わったこと』、『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(いずれも亜紀書房)など。
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