ジャンル 人間の探求

中野校

現代フランス哲学の最前線

  • 秋講座

渡名喜 庸哲(立教大学教授)

曜日 金曜日
時間 13:10~14:40
日程 全5回 ・10月11日 ~ 12月06日
(日程詳細)
10/11, 10/25, 11/08, 11/22, 12/06
コード 330522
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・現代フランス哲学の流れを理解する。

講義概要

20世紀の哲学にはいくつかの潮流がありますが(現象学、分析哲学、政治哲学、倫理学など)、なかでもフランスは多くの哲学者を輩出してきました。一言で「現代思想」と言われる場合にも「構造主義」や「フーコー、ドゥルーズ、デリダ」の「ポスト構造主義」を指すことすらあります。本講義では、そうした点を踏まえつつ、現代(第二次世界大戦以降)のフランス哲学の流れを追いながら、現代フランスの重要な思想家たちの主たる考えや特徴を検討します。また、概説書では「ポスト構造主義」以降はなかなか紹介されないことが多いですが、本講義では1980年代以降、まさに「現代」もなお活躍する哲学者も紹介する予定です。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/11 実存主義(サルトル/ボーヴォワール) 実存主義とは何だったのか。その旗手であるジャン=ポール・サルトルの思想を概観するとともに、現在のジェンダー思想にも影響を与えているボーヴォワールの思想にも触れます。
2 10/25 構造主義(レヴィ=ストロース、アルチュセール、バルト) 「構造主義」の中心的な思想家のうち、レヴィ=ストロースの構造主義人類学、アルチュセールの構造主義マルクス主義、ロラン・バルトの記号論を取り上げます。
3 11/08 ポスト構造主義(フーコー、ドゥルーズ、デリダ) いわゆる「フランス現代思想」の中心はミシェル・フーコー、ジル・ドゥルーズ、ジャック・デリダに代表される「ポスト構造主義」でしょう。彼らの思想はどのようなもので、またどのようなインパクトをもたらしたのかを概観します。
4 11/22 1980年代の転換点 現代フランス哲学を見渡すとき、1980年代は一つの転換点だったと思われます。そのなかでもポストモダン社会についての思想(ボードリヤール/リオタール)、新自由主義時代を迎える社会についての考察(社会思想・政治哲学)を取り上げます。
5 12/06 現在フランスのさまざまな哲学者 2000年代以降もフランスでは多くの哲学者が活発に議論を展開しています。「思弁的実在論」で著名なカンタン・メイヤスー、「ツナミの小形而上学」で知られるジャン=ピエール・デュピュイ、「ドローンの哲学」のグレゴワール・シャマユーを取り上げます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考図書:『現代フランス哲学』渡名喜庸哲著(筑摩書房)

講師紹介

渡名喜 庸哲
立教大学教授
1980年福島県生まれ。パリ第7大学社会科学部博士課程修了。専攻は、現代フランス哲学・社会思想史。主著に『現代フランス哲学』(ちくま新書)、『レヴィナスの企て』(勁草書房)。主な共編著に、『カタストロフからの哲学 ジャン=ピーエル・デュピュイをめぐって』(以文社)、『レヴィナス読本』(法政大学出版局)。訳書に、『エマニュエル・レヴィナス著作集』第1〜3巻(共訳、法政大学出版局)、ジャック・デリダ『最後のユダヤ人』(未来社)、グレゴワール・シャマユー『ドローンの哲学』(明石書店)、ジャン=リュック・ナンシー『フクシマの後で 破局・技術・民主主義』(以文社)ほか。
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