ジャンル 日本の歴史と文化

オンライン

鏡からみた古代日本の国家形成 弥生・古墳時代の社会変化

  • 秋講座

辻田 淳一郎(九州大学教授)

曜日 火曜日
時間 15:30~17:00
日程 全6回 ・10月01日 ~ 11月05日
(日程詳細)
10/01, 10/08, 10/15, 10/22, 10/29, 11/05
コード 730207
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・古代日本の国家形成について理解を深める。
・弥生・古墳時代の鏡・社会・地域同士の関係について理解する。
・考古学の方法論について理解する。

講義概要

日本列島の先史時代の中でも、弥生・古墳時代は,中国・朝鮮半島との活発な交流によって特徴付けられます。そうした古代東アジアの交流の歴史を物語る資料の一つとして、青銅製の鏡があります。古墳時代には、近畿を中心として巨大な前方後円墳が築かれるようになりますが、それと重なるように中国からもたらされた鏡や、それをもとに列島で生産された鏡も広く流通しました。このことが、後の近畿地域を中心とした古代国家形成の基礎になったと考えられています。最近でも、考古学上の新たな遺跡の調査や発見として、これらの鏡や古墳が注目されています。本講義では、そうした考古学の最新の研究成果について御紹介したいと思います。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/01 弥生時代における青銅鏡の出現と北部九州の社会 日本列島で初めて金属器・青銅鏡が出現した北部九州の弥生時代に焦点を当て、それらが社会にどのような変化をもたらしたかについて考えます。
2 10/08 古墳時代はどのようにして始まったか:鏡から考える 弥生時代から古墳時代への変化はどのようにして起こったのか、またどのような背景が想定されるのかについて、考古学・文献史学双方の成果と鏡についての考古学的研究の観点から考えます。
3 10/15 三角縁神獣鏡をめぐる諸問題 卑弥呼の「銅鏡百枚」の有力な候補といわれ、かつ製作地について議論がある三角縁神獣鏡の研究について、現状と課題を整理します。
4 10/22 三・四世紀の鏡と古墳時代前期の社会 三・四世紀の古墳時代前期は、大陸から多くの鏡がもたらされるとともに、列島内部で多くの鏡が生産され、また消費された時代でした。この時代の社会と地域同士の関係について、鏡などの古墳の副葬品から考えます。
5 10/29 五世紀の鏡と倭の五王の時代 いわゆる倭の五王の時代は古墳時代中期にあたりますが、この時代の後半期に同型鏡群と呼ばれる新しい鏡が出現します。この同型鏡群から倭の五王の時代について考えます。
6 11/05 六世紀の鏡と古代国家形成 六世紀は、九州で起こった磐井の乱などを契機としながら、列島の古代国家形成が大きく進展した時代と考えられています。この時代にはどのような鏡が用いられたのか、またそれが古代国家形成にどのように関わるのかについて考えます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は11月12日を予定しております。
◆Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず
「オンラインでのご受講にあたって」
をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

辻田 淳一郎
九州大学教授
1973年生まれ。九州大学文学部卒業。九州大学大学院比較社会文化研究科博士後期課程単位修得退学後、福岡県教育庁文化財保護課、九州大学大学院人文科学研究院専任講師・准教授を経て現職。日本考古学専攻。博士(比較社会文化)。主な著作に『鏡と初期ヤマト政権』(すいれん舎,2007年)、『同型鏡と倭の五王の時代』(同成社2018年)、『鏡の古代史』(角川選書2019年)など。
  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店