ジャンル 芸術の世界

早稲田校

帝国劇場を紐解く―演劇と都市文化

  • 秋講座

石坂 安希(早稲田大学演劇博物館招聘研究員)

曜日 月曜日
時間 15:05~16:35
日程 全6回 ・10月21日 ~ 12月02日
(日程詳細)
10/21, 10/28, 11/11, 11/18, 11/25, 12/02
コード 130405
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・日本の近現代史・演劇史の視点から、帝国劇場の文化的価値について学ぶ
・帝国劇場がある日比谷・丸の内界隈の都市文化について知見を広げる
・帝国劇場の演目、建築の魅力を知り、楽しむ

講義概要

再開発事業に伴い、2025年に一時休館となる帝国劇場(通称・帝劇)は、日本における本格的な西洋式劇場として1911年に開場しました。現在、帝劇はミュージカルの殿堂として知られていますが、開場当時は欧化政策の象徴として、従来の演劇を改革する役割を担っていたのです。今では当たり前となっている劇場のサービスやシステムもここから定着していきました。
本講座では、帝国劇場の歴史を辿りながら、劇場が担った役割をはじめ、上演された作品や建築の魅力を紐解いていきます。併せて、鹿鳴館、帝国ホテル、東京宝塚劇場との深い関わりについて解説しながら、帝劇周辺の日比谷・丸の内界隈の都市文化についても紹介していきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/21 江戸から東京へ −欧化政策と演劇改良運動− 江戸が東京と改称された明治の都市空間を辿りながら、帝国劇場が創設された背景についてお話しします。
2 10/28 モダン文化としての帝劇(1)−劇場と都市− 1911年(明治44)に開場した初代・帝国劇場の建築美をはじめ、旧来の芝居小屋とは一線を画すシステムやサービスについて解説していきます。また、帝国劇場を取り巻く都市文化についても紹介します。
3 11/11 モダン文化としての帝劇(2)−上演作品について− 明治・大正期に帝国劇場で上演された多彩なプログラムについて紹介します。併せて、帝国劇場から発展していった芸能についても見ていきます。
4 11/18 東宝の創始者・小林一三と有楽町アミューズメント・センター 関東大震災による焼失と再建を経て、帝国劇場は東宝の傘下に入ります。震災後の帝劇の変遷を追いながら、東宝および宝塚歌劇の創始者・小林一三が企てた日比谷一帯を劇場街とする「有楽町アミューズメント・センター」構想について考察していきます。
5 11/25 東宝の時代(1)−1966年竣工 現・帝国劇場− 戦争を経て、1966年(昭和41)に現在の帝国劇場が竣工します。谷口吉郎が手掛けた建築の特徴について解説すると共に、新劇場の柿落とし公演であった菊田一夫による『風と共に去りぬ』について考察していきます。
6 12/02 東宝の時代(2) −ミュージカルの殿堂として− 現在、帝国劇場の演目の大半がミュージカルです。こうしたミュージカル路線へと至った軌跡を辿りながら、『レ・ミゼラブル』などの人気演目について紹介します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は12月9日を予定しています。

講師紹介

石坂 安希
早稲田大学演劇博物館招聘研究員
東京生まれ。舞踊学(修士)を経て、早稲田大学大学院文学研究科演劇映像学コース日本演劇学にて博士号(文学)を取得。専門分野は宝塚歌劇を中心とした演劇学・舞踊学・都市文化論・ヒロイン論。大学、サロン、日比谷図書文化館などで講演をするほか、集英社オンラインへのコラム寄稿、鹿鳴館・帝国劇場にまつわる展示を手掛けるなど多方面で活躍。著書に『歌劇とレビューで読み解く 美しき宝塚の世界』(立東舎・2022年刊行)がある。
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