ジャンル 現代社会と科学
中野校
世界は数でできている 無理数から理解する株からカオス理論まで
小島 寛之(帝京大学特任教授)

曜日 | 金曜日 |
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時間 | 15:05~16:35 |
日程 |
全3回
・02月07日 ~
02月21日 (日程詳細) 02/07, 02/14, 02/21 |
コード | 340701 |
定員 | 54名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 8,910 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 10,246 |
目標
無理数を通じて、数学法則が現実世界をつかさどっていることを理解する。
講義概要
皆さんは、ルート2(2の平方根)やπ(円周率)やe(ネピア定数)などの無理数をご存じでしょう。しかし同時に、これらの無理数は私たちの生活とは無縁なものと思っておられるでしょう。この講義では、これらの無理数が実は、現実世界をつかさどっていることを解説します。例えば、株価は日々、乱高下します。その動きはでたらめのように見えますが、ある程度法則があり、そこに無理数が関わっています。また、火事や機械の故障などの突発的なできごとにも法則があり、ここにも無理数が出現します。このように、無理数は世界を読みとくカギになるのです。最後には、カオス理論という数学の先端理論にも足を延ばします。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 02/07 | 平方根は暮らしの中に潜んでいる | 平方根を発見したのは、古代ギリシャのピタゴラスです。今では平方根は中学生全員が教わるものの、「ややこしくて嫌い」というのが正直な感想でしょう。しかし、平方根は私たちの暮らしのあちこちに潜んでいるのです。この講義では、身近なところから平方根を発見します。 |
2 | 02/14 | 無理数のスーパースター、円周率とネピア定数 | 無理数で代表的なものは、円周率πとネピア定数eです。どちらの数も科学で欠かすことができない数なのです。物理学、生物学、工学、統計学、経済学などあらゆる分野に顔を出し、自然や社会を理解するための必須のアイテムなのです。この講義では、円周率とネピア定数を基本から講義します。この講義では、利子計算、稀に起きる出来事、株価の変動、などからこれらの無理数をあぶり出しましょう。 |
3 | 02/21 | 無理数からカオス理論までの冒険 | カオス理論とは、自然現象や社会現象に潜む「予測不可能性」を分析するものです。これは「自然には内在する不安定性がある」ということを私たちに教えてくれる理論なのです。この講義では、映画「ジュラシック・パーク」からカオス理論を説き起こし、予測不可能性を意味する「バタフライ効果」を説明します。実はカオス理論でも、無理数が重要な役割を果たしています。カオス理論で無理数をめぐる冒険の仕上げとしましょう。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆休講が発生した場合の補講は、2月28日(金)を予定しています。
◆参考図書として、『世界を読みとく数学入門』角川ソフィア文庫をお読みいただくと、より理解が深まると思います。
講師紹介
- 小島 寛之
- 帝京大学特任教授
- 東京大学理学部数学科を卒業後、同大学院経済学研究科に進学。経済学博士。数学エッセイスト。著作は、『世界は素数でできている』角川新書、『素数ほどステキな数はない』技術評論社、『世界を読みとく数学入門』角川ソフィア文庫、『数学入門』筑摩新書など。