ジャンル 人間の探求

中野校

ソクラテスとプラトンの哲学

  • 冬講座

荻野 弘之(上智大学教授)

曜日 火曜日
時間 10:40~12:10
日程 全4回 ・01月28日 ~ 03月04日
(日程詳細)
01/28, 02/04, 02/18, 03/04
コード 340501
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・哲学とは、何をどのように問う学問なのか、イメージを掴む。
・古代ギリシアの代表的な哲学を、背景となる知識を学びながら、読み解く。
・我々自身の日常の、ものの見方、感じ方を少しだけ変えてみる。

講義概要

哲学の発祥の地である古代ギリシアは、哲学的発想のお手本であると同時に、今なお全く新しい姿で常識に挑戦する不思議な魅力に溢れています。冬期は劇作家でもあるプラトンの代表作をいくつか取り上げて、知的な冒険を堪能します。ソクラテスを主人公とする不思議な対話劇を翻訳(抜粋)で読みながら、ありふれた会話に隠された卓抜な文学的技法や、驚くべき逆説の数々を取り出して考えてみましょう。そこに何やら難しい言葉は出てきません。その代わり読書や解説を通じて、単に知識が増えるというばかりではなく、日頃何気なく通り過ぎている風景が一変し、常識が揺さぶられる体験を目指します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/28 対話劇と哲人王ーープラトンとその時代 ソクラテスは一冊も書物を残さなかった。だが弟子のプラトンは劇作家としてソクラテスを舞台に乗せるのに、自分では何も語らない。それでは劇中で語る「ソクラテス」の言葉は一体誰のものなのでしょうか。対話篇という不思議な哲学ジャンルへの最初の道案内です。(『第7書簡』『パイドロス』)
2 02/04 徳は教えられるかーー勇気と知恵 前途ある若者を立派な人間に育てるには、どういった教育が必要なのか? それは今でも変わらない課題でしょう。でもその前に考えておくべきことがある。はたして徳は教育できるのだろうか。勇気ある人とは一体何を知っているのだろうか。(『ラケス』勇気について)
3 02/18 誰が誰の友になる?ーー友愛の逆説 お互いに似ているから友人になるのか? それともお互いの不足を補いあうために、正反対の者同士が結びつくのか? 悪人同士は友人になれるのか? 他人を愛するのは結局は自分を愛しているからではないか。愛について考え始めると、意外な問題が広がっています。(『リュシス』友愛について)
4 03/04 弁論と哲学の相克ーー生き方としての政治 大衆を弁舌の力によって操作して権力を握る。古代アテネのデモクラシー社会でもてはやされていた理想は、少し形を変えて現代でもなお残されています。権力を志向する生き方の根底にある人間の欲望の数々を、どう制御することができるのでしょうか。(『ゴルギアス』弁論術について)

備考

※指定テキストのISBNの表記に誤りがございました。 誤)978-4140841583 正)978-4140841587

テキスト

テキスト
荻野 弘之『哲学の饗宴  ソクラテス・プラトン・アリストテレス』(NHK出版)(ISBN:978-4140841587)指定テキストのISBNの表記に誤りがございました。 誤)978-4140841583 正)978-4140841587

講師紹介

荻野 弘之
上智大学教授
1957年東京生まれ。東京大学大学院博士課程中退。上智大学教授(早稲田大学大学院非常勤講師)。西洋古代・中世哲学専攻。プラトン、アリストテレス、ストア派、キリスト教教父思想などを題材に、心の哲学や倫理思想を研究する。最新刊は『新しく学ぶ西洋哲学史』(共著・ミネルヴァ書房)。

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