ジャンル 世界を知る

中野校

【対面+オンラインのハイブリッド】中世ヨーロッパにおける国家とキリスト教

  • 冬講座

堀越 宏一(早稲田大学教授)

曜日 木曜日
時間 13:10~14:40
日程 全5回 ・01月30日 ~ 02月27日
(日程詳細)
01/30, 02/06, 02/13, 02/20, 02/27
コード 340307
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・ヨーロッパにおける宗教と国家の歴史的関係を、中世史に即して学ぶ。
・ローマ・カトリック教会が世俗社会に及ぼした影響を具体的に知る。
・現代社会にまで続く中世のキリスト教の影響を知る。

講義概要

4世紀までにローマ帝国の国教となったキリスト教は、ローマ後のヨーロッパ世界においても中心的な宗教となっていく。その過程で、キリスト教とその教会組織は世俗国家にさまざまな影響を及ぼし、現在にいたるヨーロッパ社会のあり方を大きく規定していった。本講座では具体的テーマとして、①「教会国家」と呼ばれる教会組織に依存した12世紀までの国家統治体制、②その「教会国家」体制が叙任権闘争を経て崩壊すること、③「神の平和」運動と呼ばれる11世紀の治安回復運動、④フランスのカペー王権の影響下に12世紀に誕生したゴシック式聖堂建築、⑤13世紀の異端カタリ派の討伐がカペー王権による南フランス制圧と連動していたことを取り上げる。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/30 「教会国家」について考える 9世紀から12世紀までの西ヨーロッパ諸国では、「教会国家」と呼ばれる、教会組織に依存した国家統治体制が営まれていた。あまり語られることが多くないこのような統治体制を解説する。
2 02/06 叙任権闘争とはなにか 一般に、叙任権闘争とは、1077年の「カノッサの屈辱」が象徴するような教皇・皇帝間の権力闘争として理解されてきた。そのような叙任権闘争を、「教会国家」体制の解体というプロセスに位置づけることで、より本質的な理解を得る。
3 02/13 「神の平和」運動の意味するところ 「神の平和」運動と呼ばれる11世紀の治安回復運動もまた、広く語られることがないが、実は、ヨーロッパにおける公共秩序形成の原点をなす事件である。そこでは、個人の自由と社会秩序の相克という古典的テーマの中世ヨーロッパ史における解決の形を見ることができる。
4 02/20 誰がゴシック式聖堂建築を建てたのか 12世紀に誕生したゴシック式聖堂建築の誕生と普及には、教会による宗教建築ということを超えた社会的背景があった。フランスのカペー王権の影響から、勃興しつつあったスコラ学と都市文明との関係まで視野を広げて考える。
5 02/27 異端カタリ派とフランス王権 12世紀に南フランスで盛んになる異端カタリ派は、ほぼ13世紀までにフランス・カペー王権によって討伐された。その過程を通じて、カペー王権は、それまで十分な支配が及んでいなかった南フランス諸地方を制圧していくこととなる。このカタリ派とフランス王権との関係を考える。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本講座は対面でもオンラインでも受講できるハイブリッド形式の講座です。
◆講師は中野校の教室で講義し、その講義がオンラインで同時配信されます。
◆対面で受講するときは、「受講証兼教室案内」に記載された教室へお越しください。「受講証兼教室案内」は通常の対面講座と同様に開講が確定してから送付されます。
◆オンラインで受講するときは、マイページからご受講ください。
◆オンラインは、Zoomのウェビナー形式を使用しています。
◆オンラインでの受講を予定している方は、お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆本講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

堀越 宏一
早稲田大学教授
1957年東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、ナンシー大学大学院博士課程修了。歴史学博士(フランス)。専門分野は中近世フランス史。著書に、『中世ヨーロッパの農村世界』(山川出版社)、『中世ヨーロッパ生活誌』(NHK出版)、『ものと技術の弁証法』(岩波書店)など。
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