ジャンル 世界を知る
中野校
分断の源流―ベトナム戦争期からトランプイズムの現代へ
生井 英考(立教大学アメリカ研究所員、上智大学アメリカ・カナダ研究所客員研究員)

曜日 | 土曜日 |
---|---|
時間 | 13:10~14:40 |
日程 |
全6回
・01月25日 ~
03月01日 (日程詳細) 01/25, 02/01, 02/08, 02/15, 02/22, 03/01 |
コード | 340303 |
定員 | 24名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・現代アメリカについての理解を深める。
・特に「アメリカ文明史」と呼ばれる研究分野の方法や思考に触れる。
講義概要
この概要を書いている時点ではアメリカの新政権がどうなるかは予想もつきませんが、誰が大統領になっても「社会的分断」と呼ばれる状況は続くでしょう。この状況は近年いきなり起こったわけではありません。さかのぼれば、50年前のベトナム戦争の終戦過程のなかに、現在の萌芽があったことがわかります。かつては大らかで鷹揚だった大国が「分断」の危機に直面するのはなぜか、それはアメリカだけの話なのか―といった問題を考察してみたいと思います。せっかく現代社会の事象をあつかう講座ですので、できれば履修者のみなさんからも自由に質問や議論が出るような進行ができればと願っています。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
---|---|---|---|
1 | 01/25 | アメリカ新政権の発足と現代アメリカの問題点 | 初回では発足したばかりのアメリカの新政権について、最新のニュースをもとに特徴や課題や問題点を洗い出し、今後の展開にむけての問いをまとめてみましょう。 |
2 | 02/01 | 社会的分断とはなにか | 「社会的分断」とはなにか。それはいわゆる「共和党vs.民主党」といった政治対立の別名ではありません。この回では「政治の分極化」と「社会の分断」について考えましょう。 |
3 | 02/08 | 分断の源流① | 分断の源流を訪ねて、今回は1970年代の初頭、ヴェトナム戦争の最終盤の時期をくわしく見てみます。時あたかもニクソン政権の時代。ここから現在の「トランプイズム」へとつづく水脈が流れ出しました。 |
4 | 02/15 | 分断の源流② | ニクソン政権の盛衰に始まった70年代、レーガン政権の80年代、そして冷戦終結から始まる世紀転換期を概観します。特にこの間の保守主義の変転が要。 |
5 | 02/22 | 分断の源流③ | 9.11同時多発テロが現代アメリカ社会にくわえた衝撃と影響の大きさは測り知れません。ここではその前年の2000年大統領選の再考からトランプ政権誕生までを射程におきましょう。 |
6 | 03/01 | まとめ | 過去半世紀間のアメリカの政治と社会の移り変わりを総括し、みなさんの意見もまじえながら、大国アメリカならではの苦境と現状をより普遍的な視野のもとで考えてみたいと思います。 |
講師紹介
- 生井 英考
- 立教大学アメリカ研究所員、上智大学アメリカ・カナダ研究所客員研究員
- 2020年3月まで立教大学社会学部教授。定年後は朝日新聞書評委員などをつとめる。慶応義塾大学文学部時代の専攻は日本民俗学。その後、映像人類学に転じ、ヴェトナム戦争とその後の社会変容についてのリサーチを通して、学際分野としてのアメリカ研究が専門となった。