ジャンル 現代社会と科学

早稲田校

擬態と超遺伝子の不思議を探る

  • 冬講座

藤原 晴彦(東京大学名誉教授)

曜日 木曜日
時間 10:40~12:10
日程 全6回 ・01月23日 ~ 02月27日
(日程詳細)
01/23, 01/30, 02/06, 02/13, 02/20, 02/27
コード 140787
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・遺伝学や進化生物学の歴史や基礎知識を知る。
・遺伝子やゲノムについての理解を深める。
・擬態と超遺伝子の不思議な世界に触れる。

講義概要

何かに色や形を似せて捕食者などをだます擬態はよく知られる生物現象だが、ハナカマキリのような精緻な擬態には驚かされる。擬態は古くから生態や行動の観点から研究されてきたが、擬態の形成メカニズムについては不明な部分が多い。しかし、この10年ほどで擬態の分子機構の理解は急速に深まっている。例えば擬態の一部やその他の不思議な生物現象は、「超遺伝子」と呼ばれる奇妙な遺伝子構造によって説明されるようになってきた。研究者などにもあまり馴染みのない「超遺伝子」とは一体どのようなものなのだろう。本講座では、現代人にとって必須な遺伝学やゲノム科学の基礎知識を交えながら、擬態や超遺伝子の不思議を紹介したい。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/23 擬態の不思議を観る さまざまな生物の興味深い擬態の例をみるとともに、擬態を分類し、擬態の形成メカニズムの理解に必要な知識を整理する。
2 01/30 体表の模様や色を制御する遺伝子 擬態で中心的な役割を果す動物体表の模様や色を制御する遺伝子の例をいくつか紹介し、その背景にあるメカニズムを理解する。
3 02/06 擬態と超遺伝子を繋ぐ研究 擬態が超遺伝子によって制御されることが示されている蝶の擬態研究を紹介し、その研究背景や超遺伝子とは何かを考える。
4 02/13 さまざまな生物の超遺伝子 植物、魚類、鳥類、昆虫など多様な生物に見られる超遺伝子、さらにヒトに超遺伝子が存在する可能性について解説する。
5 02/20 ゲノムから見た超遺伝子の不思議 超遺伝子の理解に必要なゲノムに関する知識を整理するとともに、ゲノムから見た超遺伝子の不思議を解説する。
6 02/27 ゲノム科学の現在と未来 ゲノム科学はオーダーメイド医療やガン診断など多様な領域ですでに利用されているが、今後どのような形で発展していくのかを概説する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考書籍として以下をお読みいただくと、より理解が深まります(購入は必須ではありません)。
『超遺伝子』藤原晴彦 (光文社)(ISBN:978-4334046644)

講師紹介

藤原 晴彦
東京大学名誉教授
東京大学名誉教授。理学博士(東京大学)。専門は分子生物学。感染研、ワシントン大、東大などで教育と研究に従事。昆虫を主な研究対象に、擬態と変態の分子機構、テロメアと利己的遺伝子の進化などの解明に取り組んできた。著書には、「超遺伝子」(光文社)、「似せてだます擬態の不思議な世界」(化学同人)など。
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