ジャンル 人間の探求

早稲田校

フランス哲学入門―サルトルとメルロ=ポンティをめぐって

  • 冬講座

本郷 均(東京電機大学特定教授、放送大学客員教授)

曜日 土曜日
時間 13:10~14:40
日程 全8回 ・01月11日 ~ 03月08日
(日程詳細)
01/11, 01/18, 02/01, 02/08, 02/15, 02/22, 03/01, 03/08
コード 140588
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・「実存主義」について理解を深める。
・実存主義の根本にある「現象学」の考え方について理解を深める。
・実存主義以後の構造主義との関係について理解を深める

講義概要

今学期の講座では、フランス哲学が注目を集めるようになった第二次大戦後の「実存主義」の代表者サルトルと、その友人でもありライバルでもあったメルロ=ポンティに焦点を当て、それぞれの哲学の特徴とその現代的な意義について考察いたします。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 01/11 ドイツ哲学とフランス哲学 フランス哲学は、ドイツ哲学の影響を受けつつも、独自の思想形成を行ってきました。はじめにその関係を簡単に確認いたします。特に、サルトルもメルロ=ポンティも、フッサールの「現象学」とハイデガーの『存在と時間』から大きな影響を受けていますので、後半では、この二人の哲学について概観いたします。
2 01/18 サルトルの哲学(1) 実存主義の提唱者サルトルにとって、問題はどのようなものだったのでしょうか。彼の文学作品との関係も含めて考察致します。
3 02/01 サルトルの哲学(2) サルトルの哲学上の代表作『存在と無』、および『実存主義とは何か』などから、彼の哲学、特に「実存主義」について考察致します。
4 02/08 サルトルの哲学(3) サルトルは、メルロ=ポンティの影響などもあって、次第に政治的な発言が多くなります。その理論的展開とも言える晩年の代表作『弁証法的理性批判』は何を目指していたのかについて、考察致します。
5 02/15 メルロ=ポンティの哲学(1) メルロ=ポンティの哲学は、サルトルの哲学を強く意識しつつも、独自の展開を見せます。まず、前期の『行動の構造』と『知覚の現象学』で思索の基盤となる「ゲシュタルト」の現象とその意味をめぐって考察致します。
6 02/22 メルロ=ポンティの哲学(2) メルロ=ポンティの代表作『知覚の現象学』について考察いたします。特に、以後の哲学のみならず心理学などにも大きな影響を与えた「身体」の意味について検討致します。
7 03/01 メルロ=ポンティの哲学(3) メルロ=ポンティは53歳で急逝します。遺稿をまとめた著作『見えるものと見えないもの』を中心に、晩年の哲学について、考察いたします。
8 03/08 サルトルとメルロ=ポンティ、それ以後 サルトルの哲学とメルロ=ポンティの哲学を再度簡単に振り返り、現代の視点から、二人の哲学の意味を検討します。また、二人の哲学への批判から、その後の「構造主義」やいわゆるポストモダンの考え方も現われてきます。こちらについても、概観いたします。

備考

※講師都合により、1/25は休講になりました。補講は3/8に行います。

講師紹介

本郷 均
東京電機大学特定教授、放送大学客員教授
早稲田大学文学研究科博士後期課程単位取得。共著『現代に生きる現象学』(放送大学)、共著『現代フランス哲学に学ぶ』(放送大学)、共著『新しく学ぶ西洋哲学史』(ミネルヴァ書房)、共編著『概説 現代の哲学・思想』(ミネルヴァ書房)、共編著『メルロ=ポンティ読本』(法政大学出版局)、監訳(共訳)『メルロ=ポンティ哲学者事典』全四冊(白水社)。
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