ジャンル 芸術の世界

オンデマンド

【オンデマンド】仏像鑑賞のための日本史―鎌倉時代

  • 冬講座

森下 和貴子(早稲田大学名誉教授)

コード 940402
定員 20名
単位数
会員価格 受講料 ¥ 7,920
ビジター価格 受講料 ¥ 7,920

目標

・仏像鑑賞に役立つ日本史を学ぶ。
・時代を代表する重要作例を学ぶ。
・仏像の様式と制作技法を学ぶ。

講義概要

仏像鑑賞に役立つ日本史を学ぶための講座です。日本に伝来する仏像の優品の多くは飛鳥時代から鎌倉時代に集中していますが、この講座では鎌倉時代の仏像について4回に分けてお話しをします。各回、鎌倉時代を代表する仏像を示しながら、その仏像を理解するために必要な日本史の事項を掘り下げていきます。仏像が制作される背景には必ず時代の要請があります。仏像を日本史の目でみることによって、仏像鑑賞の視点を広げていきましょう。

各回の講義予定

講座内容
1 南都焼討と東大寺の復興 平氏政権と南都の寺社勢力が対立するなか平重衡による南都焼討で東大寺と興福寺がほぼ全焼すると、まず、東大寺大仏の再建から復興事業が開始されます。東大寺の復興では重源が勧進上人に任命され源頼朝が支援をし、慶派の仏師が仏像制作を担当しました。平安から鎌倉へと時代が移り変わるなかでの復興の経過を学び、慶派が総力をあげて制作した東大寺南大門金剛力士像を鑑賞します。
2 運慶の仏像 慶派の棟梁として鎌倉様式という新たな仏像様式を完成させた運慶の生涯を辿ります。運慶の仏像は20代から晩年の作例まで現存しているので、順を追って鑑賞することで、経験を重ねるとともに写実の力量が向上し、内面性を表現するところまで到達するところを見てとりたいと思います。
3 快慶の仏像 快慶は運慶と同世代の慶派の仏師ですが、写実に優れた運慶に対し、美しさの表現に優れるという特徴を持っています。重源の信仰上の弟子であった快慶は重源発願の仏像制作で仏師に指名され、安阿弥様という美しい仏像様式を完成させました。快慶の作例を鑑賞し、運慶仏と比較することで両者の違いを学びます。
4 慶派仏師の仏像 慶派には運慶・快慶の他にも、康慶、定慶、湛慶などすぐれた仏師が存在しました。興福寺の鎌倉復興期の作例として、南円堂には康慶、東金堂には定慶、北円堂には運慶と運慶の子供達が手掛けた仏像が伝来しています。興福寺の鎌倉期の国宝仏を中心に鑑賞し、慶派工房の全体像について学びます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆視聴期間は一般申込開始(2023/11/30)から学期終了翌月末(2024/04/30)までになります。一般申込開始(2023/11/30)以降はお申し込みいただけましたら視聴可能になります。
◆この講座は
 2023年度 夏期 「仏像鑑賞のための日本史―鎌倉時代」 (07/05〜07/26 水曜日、全4回)
 で開講した講座のアーカイブ講座になります。
◆途中映像音声の乱れるところがありますがご了承ください。
◆オンデマンド講座のため講義内容に関する質疑は受付けいたしかねます。あらかじめご了承お願いいたします。

講師紹介

森下 和貴子
早稲田大学名誉教授
専門分野は仏教美術史、東洋・日本美術史。早稲田大学東アジア「仏教」文明研究所所長等を歴任。『寧楽美術の争点』、『日本の古寺美術〈4〉薬師寺』、『聖徳太子への鎮魂ー天寿国繍帳残照』、『奈良大和路』、『天寿国繍帳の研究』、『飛鳥の文明開化』、『図説 敦煌ー仏教美術の宝庫 莫高窟』、『法隆寺・薬師寺・東大寺 美術史研究のあゆみ』等著書多数。

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