ジャンル 芸術の世界

中野校

色彩と人間―色の秘密を解明する

  • 秋講座

坂田 勝亮(元女子美術大学教授)

曜日 土曜日
時間 13:10~14:40
日程 全6回 ・10月19日 ~ 12月07日
(日程詳細)
10/19, 10/26, 11/09, 11/16, 11/30, 12/07
コード 330412
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・人間にとって色とは何かを探る。
・色彩に関わるこれまでの研究を心理学的、人類学的、言語学的に考察する。
・色覚や視覚のメカニズムを通して,人間とは何かを考えていく。

講義概要

人間は地球上で唯一と言われるほど視覚から外界の情報を得ています。そして視覚器は色を脳に伝えるための仕組みを備えています。地球上の他の動物たちや過去の人類の進化の過程から、私たちにとって色とは何であるの、なぜ私たちは地球上で特別な存在となっているのか、色を見たり活用したりすることはどのような意味があるのかについて考えていきます。人間はなぜ色に心を動かされるのか、色にはどのような効果があると考えられるのかなど、私たちの身近にある例をもとに、人間と色との関係を掘り下げていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/19 人間にとって色とは何か? 人間は多くの周辺情報を視覚によって得ている視覚的動物であり、視覚とは光から得られる色の感覚によって脳で作られる情報である。なぜ人間は視覚的なのか、このことが人類をどのように進化させたのかについて解説する。
2 10/26 どうして現在の色彩世界が生じたか? 色の探求は古代ギリシャ時代に端を発し、長い間人類の学術的興味を惹き続けてきた。そして近世になって行われた大発見によって、突如人類は色彩を自由に用いることができるようになった。これらの発見について解説する。
3 11/09 色を見る仕組みの解明 色は感覚であり、どのようにして色が見えるのかについて古代ギリシャ、中世ヨーロッパなど古くから様々な学説が主張されてきた。これらの研究は美術や色彩表現の技術に大きな影響を及ぼし、現在も継続している。
4 11/16 人や動物に色はどう見えているのか? 光から色を感じる仕組みをもつ動物は地球上に多く、特に霊長類から人類は独自の発展を遂げてきた。我々人間の特徴ともいえる色覚の発達と種類について概説し、現代社会を考えるとともに人類の未来について考察する。
5 11/30 色の心理的効果と応用 色にはさまざまな心理的効果と呼ばれるものがあり、色の見え方どうしが影響されるものから、見るものにさまざまな感情的効果を及ぼすものもある。これらは現代社会において広く利用され、我々の周囲に存在している。
6 12/07 色と言語 言語と心理活動の関係は古くから議論され、近年では言語によって思考や認知が影響されるとする説も少なくない。ここでは言語と色の関係について考察し、言語によってどの程度共通の色感覚が認められるのかについて解説する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は、12月14日(土)を予定しています。

講師紹介

坂田 勝亮
元女子美術大学教授
専門は視覚心理学、色彩学。色を見る際の人間の脳や視神経の働きについて研究を行っている。また色感覚を引き起こす光の特性や色が人間の文化に果たす役割、視覚特性が美術の技法に与えた影響などについても研究を行っている。ISO(国際標準化機構)、CIE(国際照明委員会)、AIC(国際色彩学会)等の委員、また国内では日本色彩学会理事、日本視覚学会世話人、日本心理学会資格認定委員、秋田市環境委員等を歴任。

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