ジャンル 日本の歴史と文化
早稲田校
戦国時代の家中騒動 なぜ親子、兄弟、一族で争ったのか
渡邊 大門(株式会社歴史と文化の研究所代表取締役)

曜日 | 木曜日 |
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時間 | 13:10~14:40 |
日程 |
全6回
・10月24日 ~
11月28日 (日程詳細) 10/24, 10/31, 11/07, 11/14, 11/21, 11/28 |
コード | 130247 |
定員 | 30名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 17,820 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 20,493 |
目標
・戦国時代の家中騒動が発生する原因を6つのパターンで理解する。
・戦国時代の家中騒動は、後世の編纂物の影響が大きいことを理解する。
講義概要
戦国大名は他の大名と戦うだけでなく、親子、兄弟、一族で主導権や家督をめぐって争うことがありました。戦国大名が亡くなった場合、嫡男が継ぐのが習わしでしたが、家臣が別の人物を擁立し、戦うこともありました。また、子が当主たる親に戦いを挑んだり、家臣が当主を排斥したり、バリエーションはさまざまです。その理由は、大名家の家督を継ぐには兄弟、一族、家臣らの承認が必要で、支持を得られなかった場合は抗争へと発展したからなのです。戦いの結果、勝者は敗者を粛清し、家中の統制に成功します。本講座では、家中騒動のさまざまなパターンを紹介し、その本質に迫ります。また、二次史料によって歪められた見解を正します。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 10/24 | 実子がなかったために起こった家中騒動 | 1回目は、細川政元と上杉謙信を取り上げます。2人は生涯を独身で過ごしたので、後継者たる男子に恵まれませんでした。そこで、他家から養子を迎えましたが、当主の死後は家督をめぐって養子同士が争いました。その経緯や争いの原因などを詳しく解説します。 |
2 | 10/31 | 親子の主導権争いによる家中騒動 | 2回目は、武田信玄による父・信虎の追放、斎藤義龍と父・道三が争った例を取り上げます。2人が抗争に至った理由は、多くの二次史料に書かれていますが、信が置けるものではありませんので、争いに至った理由を検討します。 |
3 | 11/07 | 当主と家臣が争った家中騒動 | 3回目は、宇喜多秀家と家臣団の抗争(宇喜多騒動)などの例を取り上げます(他の大名の例も取り上げます)。当主と家臣はなぜ確執に至ったのか、そのメカニズムについて詳細に検証を行います。 |
4 | 11/14 | 親が子を殺した家中騒動 | 4回目は、徳川家康が子の信康を、豊臣秀吉が養子の秀次を殺した例を取り上げます。こちらも二次史料によって諸説ありますが、おおむね信用することはできないので、最新の研究に基づき理由を解説します。 |
5 | 11/21 | 当主の急死により起こった家中騒動 | 5回目は、毛利元就、今川義元が当主の急死により、家督に就いた過程を取り上げます。2人はそもそも家督を継ぐ予定がなかったのですが、家臣の後押しにより、後継者の座を射止めたので、その経緯などを検証します。 |
6 | 11/28 | 兄弟で争った家中騒動 | 6回目は、織田信長などを例にして、兄弟による抗争を取り上げます(他の大名の例も取り上げます)。いかに兄弟とはいえ、決して仲が良かったわけではなく、ときに家督をめぐって争いました。その経緯や理由について、詳しく検証します。 |
講師紹介
- 渡邊 大門
- 株式会社歴史と文化の研究所代表取締役
- 1967年神奈川県横浜市生まれ。千葉県市川市在住。関西学院大学文学部史学科卒業。佛教大学大学院文学研究科日本史学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。現在、株式会社歴史と文化の研究所代表取締役。専門分野は日本中近世政治史。主な著書に『戦国大名の家中抗争 父子・兄弟・一族・家臣はなぜ争うのか?』星海社新書、『大坂の陣全史 1598-1616』草思社、『戦国大名は経歴詐称する』柏書房、『誤解だらけの「関ヶ原合戦」 徳川家康「天下獲り」の真実』PHP文庫、『嘉吉の乱 室町幕府を変えた将軍暗殺』ちくま新書、『誤解だらけの徳川家康』幻冬舎新書、『豊臣五奉行と家康 関ヶ原合戦をめぐる権力闘争』柏書房、『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』星海社新書、『関ケ原合戦全史 1582-1615』草思社など多数。