ジャンル 人間の探求

早稲田校

心理学入門2―歴史、発達、認知

  • 秋講座
  • オムニバス

板口 典弘(慶應義塾大学准教授)
伊藤 英夫(元文京学院大学教授)
今泉 修(お茶の水女子大学准教授)

曜日 土曜日
時間 10:40~12:10
日程 全10回 ・09月28日 ~ 12月21日
(日程詳細)
09/28, 10/05, 10/12, 10/26, 11/09, 11/16, 11/30, 12/07, 12/14, 12/21
コード 130518
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・心理学という学問の発展の歴史を学ぶ
・私たちのこころや行動の認知メカニズムおよびその発達過程を知る

講義概要

心理学は人の行動を科学的に探求する学問です。当講座ではそのような心理学がどのように発展してきたのかに関する歴史的背景を学び、心理学入門1で扱ってこなかった発達心理学・認知心理学という領域について、基礎と臨床(応用)を織り交ぜた話題を提供します。また、それらの話題における脳機能の重要性についても学びます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/28 心の発達と脳機能 人間の心が発達し、社会で生活できるようになるためには、脳機能の発達は見逃せない。コミュニケーションや対人関係の発達に必要な脳機能の発達について発達障害を通して学ぶ。
2 10/05 愛着の発達 愛着関係の発達に実験的観察法を用いた結果やその後にどのような影響を及ぼすかについて、発達障害児の知見も交えて学ぶ。
3 10/12 科学と心理学 人間哲学であった“心理学”がどのような歴史を経て科学として成立したのか、さらに手法や理論の発展とともに人間に対する理解がどのように変遷してきたのかを俯瞰する。
4 10/26 脳損傷と心理学 脳損傷によって私たちの精神機能はいとも簡単に障害される。精神機能を支える神経基盤および損傷症状のいくつかについて、心理学的立場から解説する。
5 11/09 対人関係の発達 コミュニケーションの発達や遊びの発達を通して、対人関係の発達について学ぶ。また、幼稚園での統合保育の観察を通して、発達障害児の対人関係の発達とその支援についても概観する。
6 11/16 知覚の諸要因 眼球に届く光だけではモノの見え方は定まらない。外界を感じる「知覚」という心の働きの基礎、および知覚に影響する経験や個人特性などの要因について解説する。
7 11/30 晩婚化と障害 近年の発達障害児者の爆発的増加について、生殖機能の老化からくる突然変異と、知的障害のない発達障害者からの遺伝が原因であることが判明してきている。精子や卵子の形成過程や突然変異の仕組みについて、最前線の研究を学ぶ。
8 12/07 認知と身体 情動的・社会的判断などの認知機能が、皮膚感覚や運動、すなわち身体の働きにも支えられていることを解説する。このような認知機能を明らかにした実験研究の成果や問題点も紹介する。
9 12/14 自己と身体 多くの人々は、身体を有する自由で特別な存在として自己があるように感じる。この自己を自己たらしめる感覚とその生起要因について、認知心理学的な視点から解説する。
10 12/21 計算機と心理学 認知心理学および計算機科学の発展を概観し、その根幹となる計算理論の重要性について考察する。さらに、現在の機械学習技術やその技術にどのように心理学研究が寄与したかを紹介する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆各回担当講師・担当回・各回講義内容は変更となる場合がございます。

備考

※講師都合により、10/19は休講になりました。補講は12/21に行います。

講師紹介

板口 典弘
慶應義塾大学准教授
慶應義塾大学文学部准教授。博士(文学 早稲田大学)。専門分野は、認知神経心理学、計算論的運動制御。早稲田大学文学学術院、札幌医科大学保健医療学部、慶應義塾大学理工学部、静岡大学情報学部を経て現職。著書(編著)に「心理学入門」「心理学レポート・論文の書き方」「心理学統計入門」「発達心理学」「臨床心理学」(すべて講談社)など。
伊藤 英夫
元文京学院大学教授
元文京学院大学教授 博士 (人間科学 早稲田大学)。臨床発達心理士SV。
専門分野は臨床発達心理学、発達障害。東京学芸大学助教授、イェール大学医学部フルブライト交換研究員、広島国際大学教授を経て文京学院大学教授(2022年まで)。著書に『臨床発達支援の専門性』(ミネルヴァ書房)、『遊びの保育発達学』(川島書店)など。
今泉 修
お茶の水女子大学准教授
お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所准教授。博士(学術 千葉大学)。専門分野は認知心理学。東京大学大学院総合文化研究科を経て現職。著作に『自己の科学は可能か:心身脳問題として考える』(新曜社)や「主体感の認知神経機構」(『精神医学』Vol. 61 医学書院)など。
  • 外国語 コースレベル選択の目安
  • 広報誌「早稲田の杜」
  • オープンカレッジ友の店